アメリカ連邦取引委員会がサブスクリプションを解約しやすくするための最終規則をまとめた。

アメリカ連邦取引委員会が、顧客がサブスクリプションを解約しやすくする最終規則をまとめた。 自動更新のサブスクリプションなど、「ネガティブ・オプション」プログラムが対象となる。 FTCによると、この規則への意見募集期間中に、1万6000以上のコメントが寄せられたという。 アメリカ政府はサブスクリプションを解約しずらくしている企業にうんざりしているようだ。 アメリカ連邦取引委員会（FTC）は10月16日、サブスクリプションの解約を契約時と同様に容易にすることを企業に求める、「クリック・トゥ・キャンセル（click to cancel）」の最終規則を発表した。 「企業はいつでも、サブスクリプションを解約するだけのために、人々に複雑な手順を踏ませ過ぎている」とFTCのリナ・カーン（Lina Khan）委員長は記者会見で述べた。 「FTCの規則が、こうした手口と罠を終わらせ、アメリカ人の時間とお金を節約する。何人も、不要になったサービスへの支払いを続けるべきではない」 FTCによると、改正された規則は、大部分が『連邦官報（Federal Register）』に掲載されてから180日後に発効され、「あらゆるメディアの、ほぼすべてのネガティブ・オプション・プログラム」に適用されることになるという。 『連邦官報』は「ネガティブ・オプション」について、売り手が顧客の沈黙や積極的行動がないことを提案への同意と見なす表現や条件を含む提案と定義している。例えば、自動更新サブスクリプションがそうだ。 FTCによると、改正された規則では、企業がネガティブ・オプションで販売する際、事実を曲げて伝えたり、事実を省略したりすることを禁止している。顧客がクレジットカード情報を提供する前に、そうした重要な情報を提供することとネガティブ・オプションへの明確な同意を得ることも義務付けている。 この規則の目的は、こうしたタイプのサブスクリプションにありがちな問題に対処することだ、とFTCは述べた。企業がサブスクリプションについて条件を曖昧にしている、顧客が支払いに同意していないにもかかわらず請求される、解約を難しく、あるいは不可能にしているなどだ。 企業のサブスクリプションのやり方については、年間数千件のクレームが来るといい、その件数は過去5年で増えているとFTCは付け加えた。2021年、1日の平均クレーム数は42件だったが、2024年はこれまで、1日平均約70件となっている。