京阪線の「要衝」枚方市駅、知らない間に大変貌 本線と交野線に挟まれた三角地帯に再開発ビル
京阪電気鉄道の京阪本線は三条と淀屋橋という京都・大阪両市の中心部を結ぶ49.3kmの路線だ。三条から北へ延びる鴨東線(2.3km)と一体で運用しており、出町柳―淀屋橋間を有料座席指定の特別車両「プレミアムカー」を連結した特急や快速急行が頻繁に行き交っている。 【写真40枚を見る】かつての面影はある?高架化前の枚方市駅と現在を見比べる。最近になって京阪本線と交野線、天野川に挟まれた三角地帯に巨大ビル誕生で駅前周辺の雰囲気は一変! 京阪本線の中間から少しだけ淀屋橋寄りに位置するのが大阪府枚方市の枚方市駅。京都府・奈良県と境を接する人口約39万人の都市の中心駅だ。2023年の乗降人員(11月8日調査)は8万4739人と京阪全線で京橋、淀屋橋に次いで3番目に多い。
京橋と淀屋橋がJRや大阪メトロといった他社線への乗り換え需要があるのに対し、枚方市は自社路線のみ。交野市・私市方面へ交野線という6.9kmの路線が分かれている。 ■京阪本線と交野線の接続駅 枚方市駅は1910年に枚方東口駅として開業、1949年に現在の駅名に改称した。枚方市が2012年11月にまとめた市制施行65周年記念冊子は「市の人口が増えて市駅の乗降客も急増してきた昭和40年代、ラッシュ時のホームは人で溢れ返り、駅の拡大や駅前整備が急務」となり、1972年に駅前広場の再開発、1978年に高架化工事がスタート。1993年に竣工して「市の玄関口としてふさわしい駅が完成」したと説明している。
【写真】かつての面影はある? 高架化前の枚方市駅と現在を見比べる。最近、京阪本線と交野線、天野川に挟まれた三角地帯に再開発ビル「ステーションヒル枚方」が誕生して駅周辺の雰囲気は一変(40枚) 現在の枚方市駅には京橋―七条間をノンストップで駆け抜ける「快速特急 洛楽」を除く、すべての種別が停車する。駅3階のホームは島式3面6線。1・2番線は京都の三条・出町柳方面、3・4番線は大阪の淀屋橋・中之島線方面、5・6番線は交野線の私市方面となっている。交野線ホームの5番線は本線とつながっており、平日朝には、同駅始発の通勤準急と全車座席指定のライナーの一部が大阪方面へ発車する。