「ワーク・ライフバランス」の小室氏「全従業員対象に働き方見直して」 二水会の6月例会
九州の企業や自治体の在京責任者らでつくる「二水会」(西日本新聞社主宰)の6月例会が14日、東京都内であり、働き方のコンサルティング会社「ワーク・ライフバランス」(東京)の小室淑恵社長が講演。「育児や介護を抱える人だけでなく、全従業員を対象に働き方を見直すことで、企業の業績向上にもつながる」と強調した。 小室氏は、社会保障の支え手となる労働人口が減り、高齢者が増える日本では、女性などの労働参画を増やすことと、未来の労働力確保に向けた少子化対策がポイントと指摘。有効策の一つとして、男性の育児休業取得の促進を挙げた。 月ごとの残業時間を抑制するだけでは「生産性は向上しない」とし、終業から次の始業まで一定の休息を確保する「勤務間インターバル」を導入して、十分な睡眠を取る必要性なども訴えた。フルタイムで働ける人だけではなく、時短勤務者やシニアなど多様な人材全体の意欲を上げ、チームで成果を出すマネジメントへの転換が不可欠とも語った。 (金沢皓介)