レトロ看板、学生が再現 金沢・石引商店街 金大、東工大生が40種 14、15日に展示
石引商店街の歴史を思い起こしてもらおうと、金大や東京工大の学生らが12日までに、かつて商店街を彩った店舗の看板レプリカを制作した。現地調査や地元住民から集めた昔の写真を参考に40種類を再現。14、15日に地元で開催されるイベントの会場に展示し、往時のにぎわいを伝えるとともに住民の世代間交流にもつなげたい考えだ。 看板は、金大融合学域の丸谷耕太准教授と東工大の坂村圭准教授の研究室に所属する学生計8人が制作した。学生は7月から商店街で看板を撮影したり、商店主への聞き取りを重ねたりし、段ボールを使って原寸大の大きさで作った。 石引商店街は、近くに金大附属病院があることから薬局が多い。再現された看板の中には女性が描かれた薬の宣伝をはじめ、和菓子屋やパチンコ店、衣料品店などもあり、個性的な「店の顔」がそろった。 14、15日に石引2丁目の片岡薬局ビルで行われるイベント「石引字引」では、学生が再現した看板を解説と一緒に並べる。初日の14日は昔の商店街を振り返る座談会も開く。 看板の制作は、まちづくりに取り組む認定NPO法人「趣都金澤」が企画した。金大2年の鳥倉奈央さん(19)は「商店街の特色が出た面白い看板が多く、昔から住む人も、離れている人も、石引を懐かしんでほしい」と話した。