【雨宮塔子さんパリでの生活】リラックスして過ごせる特別な場所
雨宮塔子さんによる「大人を刺激するパリの今」。テーマは「“気”のいいルーフトップ」。ハーブガーデンや鶏小屋もある、隠れ家のような、とっておきのルーフトップを教えてくれました。 パリ・ミラノマダムの「おしゃれスタイル」拝見!
Rooftop « Potager » BRACH Hôtel Paris
’70年代に建てられた郵便センターが1棟丸ごとホテルに。大改装を手がけたのはフィリップ・スタルク。バウハウス、ダダイズム、シュールレアリスムなどの要素が共鳴するデザインホテルで、そのルーフトップが「菜園」バーになっている。
ホテルの最上階から細い階段を上ってアクセスする隠れ家のような場所。いきいきとしたグリーンの間からエッフェル塔が見える。手にした帽子はRooftop《Potager》のもの。
新鮮な生野菜を特製ソースでいただく野菜のバスケット(30ユーロ)と、季節のフルーツのバスケット(38ユーロ)。いずれもふたり分。
ホテル専属の庭師が有機栽培で手入れをしているハーブと花のガーデン。
ルーフトップには立派な鶏小屋が設けられていて、5羽の鶏が飼われている。この金網のすぐ隣でカクテルを楽しむという、およそパリのおしゃれホテルとは思えないような意外性がパリっ子たちに受けている。
ウオッカベースのカクテル「Rose Marino」(左)とジンベースのカクテル「SoFresh」(右下)。各25ユーロ。右上はノンアルコールカクテル「Virgin Tonic」(16ユーロ)
撮影中、庭師のかたがフレッシュハーブと花を摘んで雨宮さんにプレゼント。スタッフのかたがたの自然体のホスピタリティもこの場所の大きな魅力
細い階段の先に広がるハーブガーデンと広い空
昨今のパリはちょっとしたルーフトップブーム。360度パリの街並みを見渡せる場所など、魅力的な場所が増えつつあります。私もいくつか訪れましたが、その中でも特におすすめしたいのがこちら。ホテル『BRACH』のルーフトップです。 このホテルを最初に訪れたのは、娘の18歳の誕生日会で、地上階にあるレストランのテーブルを数人で囲みました。それからまた別のタイミングでルーフトップを体験したのですが、“気”のいい場所というのか、ほかのルーフトップとはまったく違う雰囲気で、ついつい長居をしたくなるような心地よさを味わいました。 専属の庭師のかたが丹精しているハーブガーデンの奥には、鶏小屋があったり、ノルウェー式の浴槽につかってくつろいでいる人がいたり……。着飾ってというよりは、カジュアルにリラックスして思い思いに楽しんでいる今どきのパリのフェット(パーティ)感覚に包まれつつ、ゆっくりと暮れてゆくパリの空を満喫できる特別な場所です。 雨宮さんのファッションは、「Mango」がヴィクトリア・ベッカムとコラボレーションしたパンツと「CAMILLA AND MARC」のボディトップス。パリの夜は夏でもニットが活躍 Un rooftop spécial qui ressemble à un refuge. Une soirée à savourer comme si vous viviez à Paris. ――隠れ家のような、とっておきのルーフトップ。パリで暮らしているかのような感覚で楽しむ夕べ。 ■DATA 1-7 Rue Jean Richepin 75116 Paris ☎︎+33・(0)1・44・30・10・00 17:00~23:00 ※営業は天候しだい。8月25日まで夏季休暇 https://brachparis.com/restaurant-barrooftop/#univers/rooftop 撮影/Ayumi Shino メイク/YUMI ENDO(eight peace) コーディネート・取材・文/Harue Suzuki ※1ユーロ=約172.2円(6/26現在) ※エクラ2024年9月号掲載