維新幹事長がみる自民総裁選&立憲代表選の注目ポイントは?
MC伊藤由佳莉「中期経営計画を立てて実行する日本維新の会は、政党としては画期的。自分の経験を活かして政党をよりよくしようということにつながったのですか?」 「そこまでかっこいいものではなくて」と照れくさそうに笑う藤田氏は、前任の馬場伸幸幹事長、松井一郎幹事長という、酸いも甘いもかみ分け、キャリアも長い政治家との差別化を図ったと語ります。 藤田氏「政治家として熟練の人と同じやり方をしても無理だなという思いが自分にやっぱりあって……それでも任された自分で、もがきながら一生懸命やりたいと思った時に、マネするのでなく自分の強みを活かそうと割り切りました」 また、小さな政党から急成長していく維新の姿を、自身の会社や、コンサルタントとして関わった中小企業にもなぞらえ、「中小企業がスケールしていく時のやり方」と説明します。 藤田氏「大阪だけが強い状態から、全国に議員を増やし拡大をしていく。大きな衆議院選挙で野党第一党を目指し、政権の構造自体を変えることをやる。拡大期に起こりえる問題の対処方法や経営スキルはあるなと思って」 政治と経営は違うでしょといわれるが、「全部人間がやってるじゃないですか。摂理や原則があり、転用すればいいと思っています」と柔軟な考え方を示します。
日本維新の会の中期経営計画とは
MC伊藤由佳莉「ちょうど、中期経営計画の策定から今年で2年半になります。軌道修正をするところは?」 藤田氏は「実はあまりなくて」と微笑みます。 日本維新の会の中期経営計画は、3つの目標に対して達成するための「実行戦略」と呼ばれる4つの大きなアクションがあり、それぞれのアクションに小さなToDoを紐付けています。 藤田氏「膨大にあるアクションやToDoのいくつかをわかりやすくメッセージを伝え、進捗を追いかけています。毎年党大会で報告するのは株主総会みたいなもの。目標はこうだった、実際に取り組んだ、成果はこうだったということを、時間の制約のある中で説明する場を党大会で設けています」 細かな目標で縛るのでなく、「達成したら次にいかなければならないから、アクションやToDoは変わります」と語るあたりも、発展途上のベンチャー企業をマネジメントした経験が活きているようです。 MC伊藤「新しく入ってきた人にも目線を合わせやすい?」 藤田氏は、橋下徹氏の「組織には政策目標と行動目標が必要だ。両方大事」という言葉を参考にしていると語ります。 藤田氏「大阪維新の会の政策目標は大阪都構想。統治機構改革を大阪からスタートし、大阪から日本の形を変える。わかりやすいし、全員語れます」 藤田氏「行動目標もとてもシンプル。それを実現するために、知事と市長を取り、府議会、市議会の過半数を取る。それ以外の市議会でも、議席を増やす。シンプルでわかりやすい目標が共有されていました」 一方、国政の維新では、藤田氏が幹事長に就任した時代は国会議員が11人しかいない、冬の時代。「政策目標と行動目標が確立されて共有されているかというと、結構迷子になっていた」と振り返ります。 その後に衆院選で勝利し、国政維新の会の政策目標と行動目標をちゃんと立てないとという思いを強めました。 藤田氏「統治機構改革と社会保障改革。日本大改革プランを発案し、党の政策としてまとめました。税と社会保障と労働市場の一体改革をするという政策目標」 藤田氏「行動目標はやっぱり選挙。どういう結果をだすか。そのために組織を変えるか。参議院選挙、統一地方選挙、衆院選挙というターゲットを絞って作っていったのがきっかけ」