東京・墨田区が災害時にペットとの「同伴避難」可能な協定締結!23区初で全国でも先駆けた試み「ワンちゃん、猫ちゃんに寂しい思いさせない」
災害時にペットと飼い主との「同伴避難」を実現させるため、東京・墨田区が12日、区内の動物専門学校と連携協定を締結した。23区初で全国でも先駆けた試み。ペットと飼い主が一緒に避難できる場所の確保に加え、指定避難場所でのペットフードや獣医療器具などの物資提供も受ける。 墨田区が「災害時における愛玩動物及び飼い主の支援活動に関する協定」を結んだのは「学校法人立志舎 専門学校日本動物21」。一般的に災害時は、ペットと飼い主が同一の場所で生活する「同伴避難」は、衛生面やアレルギーなどの課題から難しく、区の対策も一緒に避難する「同行避難」までだった。「しかし、避難所でも大切な家族の一員であるペットと一緒に過ごしたいという要望はやっぱり強く、同伴避難の需要が高まっていると感じていた」と山本亨区長。今回の協定締結で、校内の実習室やフリースペースが同伴避難場所として約100組の受け入れが可能になるほか、同校が備蓄する約3000食のペットフードや飼育管理に必要なケージなども提供されることになる。 締結式で「学校法人立志舎 専門学校日本動物21」の塚原一功理事長は「今回の協定は全国でも例を見ない協定。ワンちゃん、猫ちゃんの飼育数は日本の国民の15歳未満の人口を超える数で、家族であり子供でありという立場になっている」と説明。その上で「災害時にこの子供たちを守ってあげたい、寂しい思いをさせたくないという思いは家族として当然で、やっとこういう協定を結ぶことができた」と話し、こうした取り組みが全国に広がることに期待感を示した。 災害時ではペットと飼い主が一緒に避難所までは行ける「同行避難」の対策を講じている自治体も少なく、墨田区都市計画部危機管理担当防災課の岩本健一郎課長は「さらにそこから一歩進んだ対策になる」と説明。山本区長も「区として今後の地域防災力のさらなる強化に向けて、地域の中の民間の皆さんと協力をしながら、各種の対策、連携をしながら臨んでいきたい」と話した。
報知新聞社