約1万3000銘柄への極めて幅広い分散投資 資産運用の柱を担う「全世界超分散株式ファンド」
高野 小型株の大型株に対するパフォーマンスの優位性については、当社でも検証したレポートを「楽読(ラクヨミ)」などのコンテンツでも伝えています。一般的に、小型株は新興企業が多く、成熟した大企業と比較すると高い成長率が期待されます。実際に過去のEPS(1株当たり利益)成長率を見ると、2019年の実績を100とすると、2025年の予測で小型株は米ドルベースで190になると予想されていて、これは大型株の150を大きく上回っています。このEPSの成長率の差は、株価の動きにも反映され、1998年12月末から2024年5月末まで約25年間の月次リターンの平均を年率換算すると、小型株は9.7%で、大型株の7.1%を大きく上回っています。長期でみると小型株の優位性が見て取れるだけでなく、運用効率の向上も期待することができます。
――今回のファンドの提供を通じて日本の投信市場への期待は?
アルカイヤ 日本では今、投資による資産形成についてカタリスト(動き出すきっかけ)があります。そのひとつはインフレ(物価上昇)です。人生100年時代といわれ、老後への備えが必要とされる中、近年のインフレが多くの人々を、「資産を増やす努力をしなければならない」という気持ちにさせていると思います。そこに「新NISA」という投資を後押しする制度が用意されました。これは、投資を始めるきっかけとして、非常に良いタイミングだったと思います。
日本では、個人金融資産に占める現金・預貯金の比率が5割近くあり、米欧などと比較するとその比率は非常に高いです。インフレが進む社会では「キャッシュ・イズノット・セイフティ」です。私たちは、「全世界超分散株式ファンド」を通じて、資産運用の必要性を全国の方々に広く伝えていきたいと思っています。資産運用をするのは、幸せな生活を送るためです。そのための手段が、日々の株価の変動にハラハラドキドキするような投資であっては続けられなくなると思います。「全世界超分散株式ファンド」のような、世界経済の成長に合わせて成長していくことが期待される資産が、結果的に選ばれるようになると思います。株価に関する日々のニュースを追いかけて一喜一憂するのではなく、穏やかによく眠れる投資をした方が、ずっと良い生活が送れます。