<三南プライド・’21センバツ>選手紹介/9 稲村仁外野手(2年)/長島大幹投手(1年) /静岡
◇守備で試行錯誤 稲村仁外野手(2年) チームに欠かせないムードメーカー。試合に勝っているときは、より雰囲気を盛り上げるため、負けているときは、よどんだ空気を吹き飛ばすため、ベンチでチームメートの1人ずつに声をかけて回る。 自分の「役割」は分かっているものの、レギュラー入りの気持ちは抑えることができない。昨秋の公式試合は3試合に代打で出場。しかし、「何とか出塁したい」という気持ちがはやり、無安打に終わった。 一番の課題は、「守備」だと分析する。肩が弱く、送球時に一流の選手のような「レーザービーム」は投げられない。ボールに回転をかけるなどの試行錯誤を続けている。 中学時代に所属した少年野球チームはメンバーが集まらず、練習を1人ですることが多かった。だからこそ、いま、仲間とプレーする喜びをかみしめている。【深野麟之介】 身長172センチ▽体重81キロ▽外野手▽右投げ右打ち▽沼津市立大平中▽趣味はピアノ ◇体力向上に励む 長島大幹投手(1年) 「緩急を使った投球が持ち味」と語る。昨秋は中継ぎや抑えとして、東部地区大会の3試合に登板した。だが、連戦の疲労が響いて防御率は7・71。本来の力を発揮できず、県大会で登板する機会はなかった。チームが勝つ度に、ベンチで唇をかんだ。複雑な心境だった。 体力をつけようと思ったが、新型コロナウイルスの影響で、今年1月中旬から練習時間が短縮された。コロナ禍は何かと思い通りにいかないことが多かった。「それならば」と自宅近くの川沿いの堤防で毎日、2キロのランニング。いまも、週1回のペースで続けている。 野球は父親の勧めで小学4年に始めた。少年野球チームのコーチも務めたことのある父親はグラウンドで、家庭で見せたことのない厳しい表情をして指導した。「両親のために甲子園で活躍したい」と意気込む。【深野麟之介】 身長171センチ▽体重66キロ▽投手▽右投げ左打ち▽三島市立中郷中▽夢は社会人野球でプレーすること =つづく ……………………………………………………………………………………………………… ◇おことわり 18日付から新学年表記ですが、この連載では旧学年で表記しています。