深刻…北海道のエゾシカ被害 ハンター福山萌子さんに密着で見えてきた“73万頭の現実”
駆除した「害獣」は食卓にも並ぶようになりました。 福山さんは夫と小学生の息子の3人暮らし。 家族もハンターの活動を応援しています。
(記者)「クマの肉好き?」 (長男・寛二朗くん)「好き」 (記者)「シカとクマどっちが好き?」 (長男・寛二朗くん)「シカ」
(夫・寛人さん)「駆除も増えてきて10万頭以上が獲られている中で、もっと食べる機会が増えたほうがいい。ぼくらが食べていることは特別ではなくて、当たり前なことになるべきなんじゃないかなと思います」
仕留めた命を無駄にしないー 福山さんがハンターとして一番大切にしていることです。
「命を無駄にしない」当麻町の取り組み
駆除したシカを食べてもらうために欠かせないのが、食肉処理施設です。 ここで「害獣」が食肉として生まれ変わり、飲食店などに流通させることができます。 (施設の担当者)「食肉になったり時期によってはペットフードになったり」
当麻町は2023年から2か所の処理施設と契約。 ハンターがいつでも搬入できるようになり、シカの駆除数はおよそ2倍に増えました。 (福山萌子さん)「全部自己消費は難しいので、食用の利活用という意味では処理施設なしでは効率的な捕獲は考えられないですね」
(福山萌子さん)「みなさんエゾシカって見たことありますか?どこで見た?」 (子どもたち)「キャンプ場、田んぼ」 (福山萌子さん)「田んぼにいたの見た?森の役割として重要な生き物なんですけど、いまは増えすぎて農業とか林業とか交通事故とかにすごい影響が出ています」
テーマは「人とエゾシカの共存」。 子どもたちに命や環境について考えてもらうのが狙いです。
(福山萌子さん)「増えすぎたからといって絶滅させるわけにはいかない。わたしたちと同じように命をもって生まれてきています。みんなもどうしたらシカとうまく生きていけるのか考えてほしくて、お話しさせてもらいました」