深刻…北海道のエゾシカ被害 ハンター福山萌子さんに密着で見えてきた“73万頭の現実”
農業被害や交通事故をもたらしている「エゾシカ」。 生息数は年々増え続け、過去１０年で最多となっています。 【動画】深刻…エゾシカ被害 生息数過去10年最多73万頭の現実に向き合うハンター・福山萌子さんに密着
人の生活圏に入り込むエゾシカにどう対応すればいいのか。 奮闘するハンターに密着しました。
福山萌子さん（４２）。マチ唯一の女性ハンターです。 仕留めたのはメスのエゾシカ。
自分よりも大きな体ですが、ひとりで回収します。 （福山萌子さん）「けっこう大きめです」 （記者）「この時期って食い荒らしたりするんですか？」 （福山萌子さん）「おなかにコーンが入っていました」
看護師からハンターの道に…
以前は看護師として働いていた福山さん。 林業を営む夫からの勧めもあって、８年前に狩猟の道に足を踏み入れました。 いまでは町の依頼で年間２００頭近いシカを駆除しています。
（福山萌子さん）「誰かに頼まれて自分の畑がって言われて行くこともあるし、この地域の環境を維持していくため、まずはひとつひとつ目の前のシカを駆除するしかやっていくすべがないのかなと思いますね」
推定生息数は年々増加し、２０２３年度は過去１０年で最多の７３万頭となりました。 畑の作物を食べたり… 果樹園の木の皮をはがしたり…
農業被害はおよそ４８億円にのぼります。
当麻町でもエゾシカによる被害が相次いでいます。 （当麻町の農家 太田明秀さん）「これ、シカ被害ですね。葉っぱも何も食いちぎられている。ここはシカが出なかったんですけど、そういうところにも出だしているので、範囲が広がっている」 収穫前の豆畑が食い荒らされていました。
別の農家ではクマがビニールハウスを突き破り、トウモロコシが被害にー 福山さんらハンターは、マチにとって欠かせない存在です。
（当麻町の農家 太田明秀さん）「電気牧柵だけじゃ防ぎようがない。被害は北海道どこでも起きているので、ハンターにかける期待は大きい」
