カタール、ガザ停戦交渉仲介を一時停止 イスラエル・ハマスは「真剣さ示せ」
【AFP=時事】カタール外務省は9日、イスラム組織ハマスとイスラエルが「真剣」な態度を示すまで、パレスチナ自治区ガザでの停戦と人質解放に向けた協議の主要な仲介者としての役割を停止すると発表した。 米国の了解を得て、2012年からハマスの政治指導部を受け入れているカタールは、昨年10月7日以降のイスラエルとハマスの戦闘終結に向けた協議に長らく関与してきた。 しかし、エジプトと米国も仲介する協議は2023年11月に1週間の休戦を実現して以来、繰り返し障害に直面している。これまでに休戦に至ったのはこの1回のみで、イスラエルとハマスの双方が、交渉行き詰まりの原因は相手にあると主張している。 カタール外務省の報道官は声明で、10日前に行われた最後の協議で、同国としてはそこで合意に至らなければ仲介を停止すると当事者に通告したと明らかにした。 報道官は、ハマス、イスラエル双方が「意欲と真剣さを示せば」仲介を再開するとしている。 これに先立ち外交筋が匿名を条件にAFPに語ったところによると、「カタールはイスラエルとハマスの双方に、誠意を持って交渉することを拒否する限り、仲介を続けることはできないと通知した」という。 この外交筋は、停戦交渉が暗礁に乗り上げる中、首都ドーハに設置されたハマスの政治事務所は「もはやその目的を果たしていない」と語った。 一方でカタールと米国の当局者は、ハマスの事務所は有効なコミュニケーション手段を提供する限り、ドーハにとどまり続けると示唆している。 ドーハ駐在のハマス高官はAFPに「カタールを離れるよう求められたことはない」と述べた。【翻訳編集】 AFPBB News