横に伸びるバス路線を縦に進むだと!? この乗りバスがダイナミックすぎた!!
■全てのカギを握るバス
スタート地点となるのは、JR日田駅のほぼ向かいにある日田バスターミナル。このターミナルを始発に、地元の日田バスが運行する「杖立線」が出ている。 縦に進むなら杖立線が事実上ワンアンドオンリー。まずはこれに乗車する目論見であるが、予想通り絵に描いたようなローカル路線バスで、本数の少なさが最大のネック。 平日4本・日祝3本のダイヤが組まれており、当日は日曜日。杖立線の初バスにあたる9:25発を逃すと、次は14:05まで便がない。ゆえに9:25をつかまえるのが実質マストだ。 バスターミナル内に掲示されていた、杖立線の乗車ガイドを見ると、小型路線車とマイクロバスの写真が添えられていて、小さい車が来るのかな?と思っていたら、やって来たのは中型路線車のいすゞエルガミオだった。 日田を出発して、途中でサッポロビール九州日田工場を経由しながら、59分で終点の杖立に着いた。運賃は1,050円。杖立は熊本県に位置しているため、とどのつまり日田バス 杖立線は、県境越えまでやってくれる貴重な存在でもある。
■その先に続くバスって?
山間に佇む理想的なニッポンの温泉街たる杖立の落ち着いた空気感にマッタリしつつも、先へ進むのが第一ゆえ、ちゃんと次のバスへと繋げられるかが問題。 そこはあまり心配がなかった。杖立が観光地であるのと、既に県境を越えているということで、熊本県のバス事業者がアクセス路線をちゃんと用意していた。 産交バスによる阿蘇小国杖立線がそれにあたり、杖立~阿蘇駅前を乗り換えなしで直通する、なかなか手堅い路線だ。 阿蘇駅前行きの本数が、平日6本・日祝4本と少ない(昼間は特に便と便の間隔が広い)のは杖立線と似ている。とはいえ降りて20分ほどの待ち時間で接続するようダイヤは調整されている。 こちらは、行先表示器や運賃箱などが付いた、路線車仕様のマイクロバスであるトヨタ・コースターでの運行だった。このエリアを受け持つ産交バスの路線車はマイクロバスが多いらしい。 JR阿蘇駅前まで、まあまあ距離があるようで、所要時間は日田バス 杖立線よりも長い1時間20分ほどであった。運賃は1,170円。