毎週「1on1」は弊害ばかり。プレイングマネジャーを追い詰める“面談地獄”
業務での成果を求められつつ、マネジメントもしなくてはいけない。しかも、新しい業務がどんどん増えていく……。 【全画像をみる】毎週「1on1」は弊害ばかり。プレイングマネジャーを追い詰める“面談地獄” いまプレイングマネジャーが置かれた状況は、かなり悲惨と言わざるを得ません。 前回の寄稿「管理職とプレイヤーの兼務が9割…多忙すぎる管理職が背負う6つの圧力」では、なぜプレイングマネジャーがこんなにも苦しい状況にあるのかを紹介しました。 今回からは「どうすればプレイングマネジャーをこんな窮状から救えるのか?」その具体的な方法を、複数回にわたって考えていきたいと思います。 今回のテーマは、さまざまな企業で当たり前のように実施されている「定期的な1on1」の数々の弊害について、そして効率的に会議をするため方法についてです。
1on1は「生産性」を高めているのか?
生産性とは何でしょうか? 生産性は分数、つまり分母と分子で表現できます。分子は成果、分母はそのために使う時間やお金です。生産性を高めるには、この分数の値を大きくすればいいわけで、より短い時間で、より多くの成果を上げればいいことになります。 そして、私たちが当たり前だと思っている業務の中に皆さんの生産性を大きく下げているものがあります。それが、10年前にはほとんどなかったのに、最近多くのマネジャーが実施している「定期的な1on1」です。 メンバーが5人いれば、毎週30分だとして2時間30分、1時間であれば5時間の会議が新たに生まれています。つまり、定期的にこの時間をかける価値が1on1にあるのかという問題提起です。 シリコンバレーのテック企業発の1on1ですが、生産性が高ければ問題ないのですが、それ本当ですか? もちろん、1on1の先進企業として有名なヤフーのように、きちんと設計して運営できると多くの効能もあるのですが、一般的な会社では上手に運用できていないのです。つまりプレイングマネジャーの生産性を下げているのです。 それに加えて、効能をはるかに上回る3つの弊害を生み出しているのです。