米の仮渡金「9000円」 前年比2000円の大幅アップ 生産者歓迎「助かる」/兵庫・丹波篠山市
米需要のひっ迫で、各地で米の品薄がいわれる中、兵庫県丹波篠山市内でも稲刈りが行われている。今年産米の価格が注目される中、JA丹波ささやまは、集荷する際に一時的に支払う仮渡金を、前年比2000円アップの「9000円」(コシヒカリ一等米30キロ)と決めた。 直近5年間の仮渡金は、21年産米が最安の6000円だったが、以降、昨年度まで毎年500円ずつアップし、今年産は大幅に引き上げられた。 仮渡金は、全農兵庫県本部が示した額を参考に、各JAで決める。バイヤーの買い取り価格や、JAに出荷しない生産者が直売する価格に影響する。 農家にとって米の直売や直売所への販売は、利益率は高いが、在庫を管理する設備、売れ残るリスク、袋詰めなど販売管理の労力が必要。JAへの出荷はこれらリスクと手間がない分、引き取り価格が安いと、生産者の不満の種だった。 JAに出荷している市内の生産者は、「燃料費などの経費が上がっている分、仮渡金のアップは助かる。今年に限らず、来年以降も同じ水準になってくれれば」と歓迎している。 JA丹波ひかみのコシヒカリ一等米は昨年度比2000円アップの8500円(30キロ)。