ニワトリ12万羽の殺処分進む 霧島市で高病原性鳥インフルエンザ疑い 鹿児島
南日本放送
霧島市の養鶏場のニワトリが高病原性鳥インフルエンザの疑いとわかり、鹿児島県は12万羽の殺処分を進めています。県内3例目の発生に、専門家は「卵や鶏肉の価格への影響はすぐにはない」としています。 霧島市福山町の肉用の養鶏場で6日、死んだり衰弱したりしたニワトリ10羽の簡易検査で、鳥インフルエンザの陽性が確認されました。 その後の遺伝子検査で、H5亜型の高病原性の疑いが極めて高いことが分かり、県は7日朝から養鶏場のニワトリ、およそ12万羽の殺処分を始めました。午後3時までにおよそ1万9千羽の殺処分が完了したということです。 県内の農場で高病原性の疑いが確認されたのは今シーズン3例目で、今回確認された農場は先月、2例目が発生した農場から3キロ圏内にあります。 (鹿児島大学共同獣医学部 小澤真教授/ウイルス学)「地域的にウイルスの濃度が高くなっている。そういった現状は間違いなく危惧されるので今まで以上に気を引き締めて防疫をする必要がある」 ウイルス学について研究している鹿児島大学の小澤真教授は、ニワトリの動きが鈍くなったり鳴き声が小さくなったりするといった異常に、農家が早めに気づくことが大切と話します。 (小澤真教授)「死亡羽数が増え始めると通報というルールがあるが、死ぬまでの病態に進むまでに少し時間がかかる。検査を受けた段階には、その養鶏場の中でウイルスが蔓延しているはず。そうすると養鶏場からウイルスが外に出ている可能性は十分考えないといけない」 2年前の冬には鳥インフルエンザの流行で卵の値上げがありましたが、今回、卵や鶏肉の価格といった食卓への影響については。 (小澤真教授)「今この段階ですぐに消費者に大きな影響があるとは思わないが、感染の広がりがみられてしまうと、そういったことは次に考えないといけない」 県は、この農場から半径3キロ圏内を移動制限区域に、3キロから10キロ圏内を搬出制限区域にしました。これまでのところ、3キロ圏の9つの農場で異常は確認されていません。
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