「ふつうに生きていたら転落する!」…あまりに残酷な「日本の格差社会」を生き残るために絶対に知っておくべき「たった一つの方法」
ふつうに生きていたら転落するーー! あまりに残酷な「無理ゲー社会」を生き延びるための「たった一つの生存戦略」とは? 【写真】「ふつうに生きていたら転落する!」…「無理ゲー社会」で生き抜く「方法」 作家の橘玲氏が、ますます難易度の上がっていく人生を攻略するために「残酷な世界をハックする=裏道を行く方法」をわかりやすく解説します。 ※本記事は橘玲『裏道を行け』(講談社現代新書、2021年)から抜粋・編集したものです。
常識やルールの「裏をかく」
ハッカーというと、政府や企業のサーバーに不正に侵入して個人情報を盗み出したり、システムを凍結させて解除のための<身代金>を要求する「電脳空間の犯罪者集団」のイメージで語られる。 だが1950年代のコンピュータ草創期のハッカーたちを取材したサイエンスジャーナリストのスティーブン・レビーは、ハッカーを「冒険家、空想家、大胆な行動家、芸術家であり、何よりも、コンピュータがなぜ革命的な道具なのかを一番はっきりと知っていた」者たちだと定義している。 レビーによると、「HACK(ハック)」という言葉はもともと、MIT(マサチューセッツ工科大学)の学生たちが畏敬の念を込めて、「凝ったいたずら(キャンパスを見下ろすドームをアルミ箔で包んでしまうなど)」を評する言葉だった。 それがコンピュータの時代になって、「革新的で、かっこよく、高度なテクニックを駆使した妙技」を操り、システムの改善にもっとも貢献した者を「ハッカー」と呼ぶようになった。 1990年代のハッカーであるポール・グレアムは、並はずれて優れたプログラマーと、コンピュータに不正侵入する者が、ともに「ハッカー」と呼ばれるのは間違ってはいないという。ハッカーとは、「コンピュータに、良いことであれ悪いことであれ、自分のやりたいことをやらせることができる者」のことなのだ。 何かをとても醜い方法でやったら、ハックと呼ばれる。しかし、何かを素晴らしく巧みな方法でやってのけてシステムをやっつけたなら、それもハックと呼ばれる。なぜなら、この2つには共通点があるから。 それは、両方とも「ルールを破っている」ということだ。ハッカーとは、常識やルールを無視して「ふつうの奴らの上を行く」者たちのことなのだ。