奈良学園小学校で「ボッチャ」体験
個性の尊重や、困難を乗り越えようと挑戦する大切さ学ぶ 奈良市中登美ケ丘の奈良学園小学校(高塚佳紀校長)でこのほど、4年の児童約40人がニュースポーツのボッチャを体験した。 ボッチャは、重度の脳性まひや同程度の四肢機能障害のある人のために考案されたスポーツ。ジャックボールと呼ばれる白球を始めに投げた後、赤球と青球を交互に投げて、いかに自分の球をジャックボールの近くに投げることができるかを競う。 この日は体育と道徳の授業の一環で、個性の尊重や、困難などに向き合い、乗り越えようと挑戦することの大切さを学ぶことを目的に実施した。全国大会で優勝した経験もある田中勝さん(54)や、隣接する奈良学園大学保健医療学部のリハビリテーション学科の教授で、県ボッチャ協会の代表も務める橋本雅至さん(58)らが訪れ、ボッチャを一緒にプレー。児童らは5チームに分かれ、それぞれ楽しくボールを投げ合い、田中さんが補助具などを使って正確にボールを投げると歓声が上がった。
体験後に田中さんが「約20年前に交通事故に遭い、首から下の感覚が失くなってしまった」と講話すると児童らは真剣な眼差しで聴き入った。田中さんは、車いすの生活の悩みや苦労、ボッチャを始めるに至った経緯などを語った。 西浦正志さん(10)は、「得点の数え方が少し分かりにくいなと感じたけどめっちゃ楽しかった。またやりたい」と笑顔。田中さんは、「(プレーの)レベルが高くてびっくり。もっともっと頑張ろうと力をもらえた」と力強く話した。