「日常使いできる美しいバッグがあったなら」 元数学者が緻密な設計で作る「リュニフォーム」の魅力
今回の店舗イベント中は製品を縁取る革がしなやかに曲がるよう小さな山型にカッティングするピンキングの作業やコバ塗りの作業を職人が実演してくれる。「これまであまり多くを語ってこなかったからこそ、こうした機会を通して私たちが大事にしているものを伝えたい」という。
「ギャルソン」好きから「シャネル」好きまでが愛用
ゴヤール家のシニョールは、「ゴヤール(GOYARD)」のビジネスに携わったのち2014年に夫のアレックスと同ブランドを立ち上げた。「双子の母として育児をする中で、買い物バッグや子どものお菓子を入れるバッグ、化粧品を入れるポーチなど日常的に使う入れ物でなかなか良いものが見つけられなかった。市場には安いナイロン製のバッグか、とても高価で重たくメンテナンスも困難なラグジュアリーバッグしかない。日常的に使える美しい製品が欲しいというのがアイデアの出発点だ」。
デザインは至ってシンプル。年齢やジェンダー問わず、すべての人々の日常生活に寄り添うことがシニョールの目的だからだ。「私はデザイナーではないし、何か新しいデザインを生み出したいとは考えていない。美しい素材を使って完璧な設計図に基づいて製品作ることが私の仕事。でも、非常にベーシックなデザインだからこそ結果的にさまざまなファッションテイストを持つ人々が愛用してくれている。店舗には『メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)』を着た人から『コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)』や『シャネル(CHANEL)』を着た人も来てくれる」。
昨年からは卸販売を開始した。なかでも日本は注力市場だという。「20代の時に初めて日本を訪れた時から、日本が大好き。人々のライフスタイル、シンプルなものに見出す美学に魅了される。『リュニフォーム』は日本の人々の価値観にマッチする商品を届けられるとはず」。現在日本では、青山店、丸の内店のほか、阪急うめだ本店やトゥモローランドなどで取り扱う。
■「リュニフォーム」サヴォアフェール イベント 日程:3月29、30日 営業時間:10:00-20:00 場所:阪急うめだ本店 日程:3月31日 営業時間:10:00~20:00 場所:トゥモローランド 京都BAL店 2階 ※時間およびイベント詳細は要問い合わせ