全国、自己新タイでV 障害者スポ陸上800㍍ 日高さん喜び報告 三重・松阪
視力0~0.01の部 「伴走者と表彰台でメダル」一番うれしかった
第23回全国障害者スポーツ大会(全障スポ)「SAGA2024」(日本パラスポーツ協会など主催)の陸上競技1部(39歳以下)、区分「視力0~0.01」の800メートルで三重県松阪市職員・日高佑(たすく)選手(28)=三重DBGランナーズ所属=が優勝し、5日午後3時に竹上真人市長を訪ね、優勝を報告した。 日高選手は津市白山町出身、在住。小学6年生の時に、指定難病の網膜色素変性症と分かり、2020(平令和2)年ごろに全盲となった。皇學館大学卒業後、21年5月に松阪市に入庁。現在は職員課で、パソコンを使用して音声の文字起こしの業務を行っている。 昨年2月から陸上競技に取り組み、各種大会に出場。昨年10月の県選考会の結果などで、県代表に選ばれ、全障スポへの出場を決めた。 10月末に佐賀市で行われた大会では、同種目は日高選手と奈良県の選手との一騎打ちとなった。日高選手は序盤からハイペースでレースを展開し、2分48秒31の自己タイ記録で優勝した。 この日、メダルを持参して竹上市長を訪ねた日高選手は、大会の結果や佐賀県の名物、大会期間中の過ごし方などについて談笑。竹上市長は「よく頑張ってきてくれました」などとねぎらいの言葉を送った。 日高選手は「大会は本当にたくさんの人たちから声を掛けてもらい、幸せな空間で感動した。メダルを獲得し、両親が喜んでくれたが、私としては表彰台に伴走者と共に登ってメダルを頂けたことが一番うれしかった。今後は1500メートルや、200メートルなどにも挑戦したい」と話した。 日高選手は100メートルにも出場したが、ランナーより後方でゴールしなければならない伴走者と並んだままフィニッシュしてしまったため、失格となった。