松崎町内各所で「秋祭り」 負担軽減のため獅子の軽量化も
伊豆半島西側に位置する松崎町の各所で11月2日・3日の2日間、毎年恒例の「秋祭り」が開かれる。(伊豆下田経済新聞) 【写真】過去の秋祭りの様子(関連画像5枚) 神社を中心に町内各地区の地域住民らから成る団体が担い、ちょうちんなどで飾られた山車や太鼓台を、笛や太鼓を鳴らしながら町内を練り歩く同イベント。伊那下神社(松崎町松崎)、舟寄神社(江名奈)、道部神社(道部)の3つの神社では、三番叟(さんばそう)の奉納も行う。クライマックスには町の中心に各地区の山車と太鼓台が集まり、迫力ある太鼓台のたたき合いやそろい打ちなどを披露し、毎年多くの人々でにぎわいを見せる。 祭りの担い手たちは10月初旬から約1カ月間、地区ごとに祭りに向けて練習に励む。少子化に伴い例年通りの開催が難しい部分もあるが、古くから続く祭りを絶やさないようにと、規模を縮小しながら開催しているところも多いという。 松崎地区の三省社では、地域の大工・岩沢芳美さんと伊那下神社の神主・森清人さんが「獅子の担い手の負担軽減になれば」と、秋祭りに備えてこれまでよりも軽量な獅子を新たに無償で制作。これまで24キロほどの重さの獅子を使っていたが、富士宮にある神社のクスノキを譲り受け、約2カ月半かけて14キロほどに軽量化した獅子を完成させた。 「若い衆が少なくなってきたので、中学生にも獅子をやってもらうために重さを軽くして制作を行った」と話す岩沢さん。「獅子を作るのは初めてだったが、若い時に世話になった恩返しとしてやらせてもらった。今後も祭りを絶やさず継続してほしい」と期待を込める。 三省社では、神様をみこしに移す儀式である御旅(おたび)を2日朝に行い、獅子が町内を回り地域を清める。翌3日は、松崎海岸にみこしが行き、海の神を迎える式を行う。
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