小野花梨、天才子役から“いま最も仕事をしてみたい女優“に。18年俳優を続けられたのは「いつか恩返しがしたい」
朝ドラの“きぬちゃん”として
2021年、小野さんは、昭和から平成、令和へと三世代のヒロイン(上白石萌音・深津絵里・川栄李奈)の人生を描いた連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(NHK)に出演。初代のヒロイン・安子(上白石萌音)の幼なじみでしっかり者の“きぬちゃん”を演じた。 ――朝ドラのオーディションはいかがでした? 「朝ドラのオーディションというのは、本当に独特で。どんなに有名な人も、初めてのオーディションという人も、同じように並んでお芝居をするのですが、朝ドラならではの独特な雰囲気があるので緊張します」 ――きぬちゃん役に決まったときは? 「続々と台本が上がってくるんですけど、最初はどんな子かもわからないですし、ヒロインの親友という風にしか聞いてなかったので、台本を見て、とてもチャーミングでかわいい子だなと思いました」 ――きぬちゃんは、しっかりしていてとてもいい子でしたね。 「そうですね、しっかりしているし、ませていて(笑)。でも、等身大のチャーミングさもあって、すごくかわいい子だったなと思います」 ――きぬちゃん役だけでなく、その孫役でも出演されました。ご自身ではどうでした? 「もちろん知らなかったので、『えーっ!なんのこっちゃ?』と思いました(笑)。 きぬちゃんの撮影が終わって、オールアップのときに『全編終了です』って、大々的に送り出していただいたんですけど、また現場に行くから、ちょっと気まずい感じで、『何度もすみません。また来ちゃいました』みたいな感じでした(笑)。 でも、スタッフさんもあまり変わらないので、ホームに帰ってこられたといいますか、温かい雰囲気で、すごくうれしかったです」 ――視聴者にもうれしいサプライズでした。 「ああいう出かたって、三世代を描くお話のカムカムならではで、カムカムでしかできない登場の仕方だったと思うので、そのレア感もすごくうれしかったです。カムカムに出られたから、こういう帰り方ができたんだなと」 ――「きぬちゃん」と声をかけられることが多くなったのでは? 「そうですね。とくに地方ロケなどに行くと、『きぬちゃんだ』って言っていただけることが増えました(笑)」 同年、小野さんは、映画『プリテンダーズ』で長編映画初主演。SNSを武器に社会を変えようと奮闘するが、思いもよらない事態を引き起こしてしまう主人公の高校生・花田花梨を繊細にかつ大胆に演じた。 小野さんは、多彩な演技と存在感で注目を集め、『恋なんて、本気でやってどうするの?』、映画『ハケンアニメ!』など次々に話題作に出演することに。次回はその撮影エピソードも紹介。(津島令子) ヘアメイク:森下奈央子 スタイリスト:髙橋美咲(Sadalsuud)