東山動植物園が人工哺育のニシローランドゴリラ、アニーを一般公開/愛知
東山動植物園(名古屋市千種区)では、8月8日から、新たにニシローランドゴリラのアニーを一般公開する。アニーは2013年6月、同園で誕生して以来人工哺育されていたが順調に成長し、母親との同居にも成功したため、一般公開されることとなった。 東山動植物園で飼育されているニシローランドゴリラの個体は、アニーの母であるアイ、2012年に同園で生まれたキヨマサ(オス)、アイとキヨマサの母であるネネ、アニーとキヨマサの父であるシャバーニと、今回一般公開されるアイの5頭。アイは出生直後から衰弱が著しく、生後7時間で人工哺育とされた。当初から群れへ戻すことが目標とされており、生後11日目から他のゴリラ4頭と格子越しで毎日対面させていた。 今年5月から、まずは母親であるアイと時間を限定した同居を開始。8月1日からは24時間の同居ができるようになった。今後はアニーとアイのグループにシャバーニ、ネネ・キヨマサを順次加えていき、全頭の同居を目指す。 アニーの兄にあたるキヨマサが見せる、子どもらしい無邪気な姿と、それを見守るような家族の様子が人気を集めている、同園の“ゴリラファミリー”。アニーが加わることで、どのような変化が見られるのかが楽しみだ。 ニシローランドゴリラはアンゴラ、ガボン、カメルーン、コンゴ共和国、赤道ギニア、中央アフリカ共和国に群れで生息。野生下での生息数は20万頭以下と推定され、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストではCR(絶滅危惧IA類)に指定されている。