民家のフェンス倒れ小学生が重傷…挟まれ頭の骨を折る 約14m倒壊 埼玉・越谷市
日テレNEWS NNN
12日、埼玉県越谷市で民家のフェンスが約14メートルにわたり倒れる事故がありました。この事故で、小学生の男の子がフェンスに挟まれ、頭の骨を折るなどして重傷です。
現場は、一軒家が密集する埼玉県越谷市の閑静な住宅街です。その一角にある細い路地に多くの警察官の姿がありました。 記者(13日正午すぎ) 「ライトを照らしながら、フェンスの基礎の部分でしょうか、調べている様子が確認できます」 鑑識作業が行われていたのは地面に横たわるフェンスです。その場所で12日、小学生が巻き込まれる事故がありました。 通報 「ブロック塀が倒れて、男の子が挟まれた」
近隣住民 「ドシーンとすごい音がしたよね。お母さんが来て、子どもを一生懸命動かしていたから、あまり動かさないで、そのまま寝かせておいた方がいいって」 警察などによると、フェンスに挟まれたのは、近くで遊んでいた10歳の男の子。病院に運ばれましたが、頭の骨を折るなど重傷だということです。
約14メートルにわたって倒壊したフェンス。 記者 「4人がかりでフェンスを持ち上げています。かなりの重さがあるものとみられます」 大人の頭ほどの高さから倒れてきたことが推測できるフェンス。市によると、フェンスは土地の所有者が管理しているもので、いつからあるかは不明だといいます。 なぜ事故は起きたのか──。
事故前の現場の写真には、倒れたフェンスの下にコンクリート製のブロック塀、さらにその下に別のコンクリートの土台が写っていました。 今回、倒れたフェンスはコンクリート製のブロック塀ごと地面に落ちていました。 ◇ 専門家は… ブロック建築技能士会連合会 栁沼喜廣会長 「鉄筋がちゃんとつながっていない。もしくは少ししかつながっていない。定着がうまくいってないところが原因」 本来は、土台とブロック塀を鉄筋などで補強する必要があるといいますが、事故が起きた現場は土台が平らで、鉄筋のようなものは確認できません。施工不良が原因ではないかということです。
ブロック塀が倒れる事故は過去にもあり、2018年の大阪北部地震では小学4年生の女の子が下敷きになり死亡。このときもブロック塀を支える鉄筋の長さ不足などが倒壊の原因でした。 ブロック建築技能士会連合会 栁沼喜廣会長 「自分の家にあるブロック塀は、なにかあれば責任問題もでてくる。亀裂がある・倒れがある・欠けがある、などあれば専門家に相談して、どうすればいいのか検討するのが一番いい」 警察はフェンスが倒れた原因などを詳しく調べています。