鈴木宗男氏「北方領土問題の解決にはトップの決断しかない」
地域政党「新党大地」代表の鈴木宗男元衆院議員は28日、東京の外国特派員協会で会見し、12月に予定されるロシアのプーチン大統領訪日で北方領土問題が進展するとの見方を示し、安部晋三首相とプーチン大統領の両首脳に対して「北方領土問題の解決にはトップの決断しかない」と期待した。 【図】もっと知りたい北方領土(1)北方四島の大きさを本州の地図に重ねてみると…
鈴木氏は「戦後71年たっても4島の主権にこだわっていれば進まない。打開するためにはどうしたらいいかということを安倍総理は頭に一番入れていると思う」と北方領土問題の解決には現実的な対応が必要だと訴えた。 「15年前、2島先行返還だ、あるいは2島ぽっきりで終止符を打つとか、国賊扱いされた」と振り返る鈴木氏は、森喜朗内閣時代に「4島を解決するにはどうしたらいいか、入り口で止めてはいけない」と考えたという。 1956(昭和31)年の日ソ共同宣言では、平和条約の締結後、旧ソ連からの歯舞群島と色丹島の日本への引き渡しが盛り込まれている。鈴木氏は「プーチン大統領は平和条約締結後に歯舞群島と色丹島を日本に引き渡すと一貫して話している。この宣言は日本の国会も当時のソ連最高会議も批准している法的拘束力のある義務だ、とも言っている」として、大統領が同宣言を尊重する公算が強いとした。 両首脳の関係は極めて良好でともに国民から高い支持率を集めていると指摘し、北方領土問題の進展への好機が到来していると強調する。鈴木氏は、安倍首相と今年に入って6回会談。必ず日露関係について話したといい、「会うたびにこの問題をダイナミックに動かしたいという、ほとばしる情熱と決意を感じる」と評価。「1956年宣言をスタートラインとして解決に向けて、(安倍首相が)最高の判断をされるものだと信じている」と期待を寄せた。 (取材・文:具志堅浩二) ■全編動画