頭上高くつるされた染め物 伝統技法で言葉にできない滑らかさ 日本の浴衣生地の4分の1が柏原で作られていた 【兵動大樹の今昔さんぽ 関西テレビ「newsランナー」】
1枚の写真から街を再発見!兵動大樹の今昔さんぽ 【兵動さん】「JR柏原駅前からスタートです。柏原にはこれまでも『ワイン』とか『トンネル』で来たことがありますが、今回は何があるのでしょうか」 ■【動画】頭上高く組まれた丸太 作業する職人 長ーい布が垂れ下がる 染物職人のいる町 大阪・柏原市
これは昭和30年代に柏原市内で撮影された写真です。どこの風景なのでしょう?
【兵動さん】「何か“ザー”と垂れ下がってる。こっちも、こっちも、何かつるしてんのかな。真ん中の川には男衆が入っていますけど。ポイントは高い所からつるされた物だよね。聞き込んでみたいと思います」
■つるされているのは「手拭いか浴衣の生地」
【街の男性】「あっ兵動大樹さん。上手ですねえ」 【兵動さん】「フルネームでありがとうございます。ほめてもうてうれしいですわ。昭和30年代(の写真)なんですけど、見たことあります?」 【街の男性】「僕は柏原生まれじゃないんですけどね、そこの川のとこやと思いますわ。こっちと、そっちと川があって、どっちかやと思う。ひょっとしたら、盆踊りに着る浴衣の生地と違うかな」 【街の女性】「染め屋さんが昔ありましたもんね。小学校で見学に行きました」 【兵動さん】「柏原の子は小学校で見学に行ったりすんねや。お二人からすばらしい情報をいただきました」
【兵動さん】「たばこ屋さんや。間口これ?」 【武田たばこ店 武田康彦さん】「宝くじ売ってるから、あんまり開けられへん。代々だばこ屋やってる」 【兵動さん】「ええやん。ここに貼ってあるのが『小さな店で大きな夢を!』。こっちには『小さなお店で大きな当たりが出ました。ロト6で2億6904万6500円』。この店から2億出てんの!」 【武田たばこ店 武田康彦さん】「(写真を見て)昔は柏原の染め物が有名で、手拭いとか浴衣にしていた。子供のころは川で流してはるのとか、上からつるしてるの見た。(つるすのは)乾かしてはるのかな。はっきりわからんけど、昔はたくさんつってるとこあった。今は外につってるのは見ないですね」 【兵動さん】「失礼ですけどおいくつですか」 【武田たばこ店 武田康彦さん】「65歳。柏原が市になったのが昭和33年10月1日で、僕の誕生日」 柏原で布地の染色が始まったのは1910年の明治後半。当初は手拭いの染色が主流でしたが、1924年ごろから浴衣の染色が増加し、最盛期には全国の生産量の約25パーセントを占めていたんだそうです。