吉良大弥

　ボクシングの志成ジムは１５日、都内のジムで会見し、世界ユース選手権５位などの実績を持つ吉良大弥（２０）のプロ転向を発表した。デビュー戦は６月２７日にコムサン・カエウルエアン（タイ）を相手にスーパーフライ級６回戦を予定。アマ時代からプロ志向の強かった吉良は「お客さんのためにも一戦、一戦面白い試合をしたい。しっかり勝っていって、その先に世界チャンピオン、統一チャンピオンになれるように頑張りたい」と抱負を口にした。 　４歳からキックボクシングを始め、小学校１年からはボクシングもスタート。姉２人もキックボクサーという格闘一家に育ち中学１年からはボクシングに専念。名門・王寺工高（奈良）で選抜大会、インターハイを制覇。東農大では全日本選手権２位などの実績を残したが、目標としていたパリ五輪の道が閉ざされたことで、大学を中退してプロ入りを決断した。その過程で大学、ジムの先輩にあたるＷＢＡ世界スーパーフライ級王者・井岡一翔から「チームとして一緒に戦っていけたらうれしい」と声をかけられたこともプロ入りへの大きな要因となった。 　目標とするボクサーはあえて作らないという。「得意なスタイルを作るとそれだけになってしまう。自分はインファイト、アウトボクシングどちらも柔軟に使い分けたい。色々なボクサーのいいこと取りのスタイルを目指す」という。 　これまですでに井岡、京口紘人（ワタナベ）、桑原拓（大橋）らとのスパーリングも経験。「試合とは違うが、何とかいけるかな」と手応えも感じている。２５日からは３週間の予定で井岡らと米ラスベガスでのキャンプを行い、デビュー戦に備える。