趣里、朝ドラヒロインを経て変化したプレッシャーとの向き合い方 「心身ともに鍛えられた」
趣里「いいチームでお芝居ができたら嬉しいと思うタイプ」
■『モンスター』で演じる亮子が身体に馴染んだ瞬間とは? ーーいろいろ悩みながらもここまで続けてこられた背景には、やはりお芝居が好きというのが根本にあるからでしょうか? 趣里:たしかに、そうですね。そもそも「お芝居がしたい」と思ってこの世界に入っているので、逆になったらダメだなと思っています。 ーー逆というのは? 趣里:「こうなりたい」が先に来てしまって、お芝居がおざなりになってしまうことです。本来は、どれだけいいお芝居ができるのかを一番に考えていかなきゃいけないと思うので。わたしは、自分がどうなりたいかよりも、いいチームでお芝居ができたら嬉しいと思うタイプで、それを皆さんに喜んでもらえることに幸せを感じます。 ーードラマファンの間では、「趣里さんが出ていたら間違いない」と言われていることも多いですが、そういった声がプレッシャーにつながることはないですか? 趣里:それこそ、以前取材をしていただいたときに比べたら、なくなってきたかもしれないです。自分にできる最大限のものを出せたと思えたら、それをどう捉えられるかは気にしないというか。もちろん、多くの人に「いい」と思っていただけるように頑張るけれど、世の中にはいろいろな人がいて、受け取り方はさまざまだと思うので、目の前にあることに全力で取り組もうと思っています。 ーー今回、『モンスター』で演じられている亮子は、型破りな弁護士という設定ですが、演じていて難しい部分はありますか? 趣里:最初、台本を読んだときは「難しいキャラクター来た!」と思いました(笑)。ト書きもあまり書いていなかったので、「どうすればいいんだろう……」って。ただ、撮影が進んでいくにつれて、亮子が身体に馴染んできたなと思った瞬間があったんです。最初は「こんな台詞、言わないだろう」と思っていたのが、「いや、言える」「亮子だったら言うだろうな」と感じるようになってきて。その瞬間は、いまだに覚えています。 ーー『モンスター』を無事走り切ったあとの目標や展望を教えてください。 趣里:いただいたお仕事に真摯に向き合っていくことですかね。ひとりで作っているんじゃないというのを肝に銘じながら、その上で、自分がやれることをやっていく。そういった基本的なところを大事にしながら、丁寧にお芝居をしていきたいと思います。
宮川翔