衆院選、地方選相次ぐ 2024年の福島県相双地方を「選挙」を通して振り返る
2024(令和6)年も残りわずかとなった。区割りの改定で浜通りが一つの選挙区となった衆院選をはじめ、第2期復興・創生期間の終了が来年度に迫る中、福島県相双地方の4町村で首長選、2町村で議員選が行われた。東日本大震災から13年9カ月が経ち、各分野の復興は着実に進んでいる。新年を前に、この1年を振り返る。 10月27日に投開票された第50回衆院選は、浜通りが一つになった4区で新人3人が舌戦を展開した。自民党の坂本竜太郎氏(44)が小選挙区で当選し、立憲民主党の斎藤裕喜氏(45)が比例東北で復活当選した。 一方で区割りが改定され、旧1区に含まれていた相馬、南相馬、新地、飯舘の4市町村の有権者にとっては、なじみの薄い候補者を選挙活動で見極める必要があった。それぞれ候補者は選挙カーを走らせるなど広く支持を訴えたが浸透しきれず、特に旧1区の市町村で投票率は伸び悩んだ。前回衆院選と比べて南相馬市7・68ポイント、相馬市7・35ポイント、新地町6・77ポイント、飯舘村6・55ポイントそれぞれ低下した。
飯舘村長選は9月28日告示、10月6日投票で行われた。現職杉岡誠氏(48)が2156票を獲得し、造園業の新人を大差で破り再選を果たした。投票率は56・05%だった。 楢葉町長選は松本幸英氏(64)、川内村長選は遠藤雄幸氏(69)、葛尾村長選は篠木弘氏(73)のいずれも現職の3人が無投票当選した。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興が進む町村のかじ取りを引き続き担う。 町議選では富岡町議選(3月24日投開票)で現職8人、新人2人の計10人が当選した。川内村議補選(欠員1、4月14日投開票)は新人1人が当選した。 双葉町長選は来年1月16日告示、同26日投票で行われる。現職伊沢史朗氏(66)が4選を目指し、立候補を表明している。 (相双版)