103万円「総務省圧力」玉木発言 村井知事会長「多くの知事が傷ついた」
全国知事会会長の村井嘉浩・宮城県知事は2日の定例知事会見で、石破茂首相が引き上げを明言した「103万円の壁」について、国民の所得向上や労働力不足の解消につながると評価した。しかし、「総務省から各県知事に根回しがあった」とする玉木雄一郎国民民主党代表の発言について「知事のプライドを傷つけた」と批判した。 【ひと目でわかる】103万円の壁で注目の「扶養控除」の仕組み 大学年代は要件緩和か 引き上げは全国知事会としては賛成としながらも、「地方財政に大きな穴があく可能性がある。そうなると行政サービスが大きく低下する」と言及。石破首相には、①恒久的な措置にするのなら地方への財政措置も恒久的に行う②臨時財政対策債という借金で措置するのではなく、真水で措置する-ことを要望したことを明らかにした。 玉木発言については、「(私にも)総務相、総務省から連絡・圧力があったことはない。あの発言で知事のプライドが傷つけられたと思っている」と明言。「われわれが国のコントロールに置かれていると、(国民が)受け取りかねない発言なので各知事から反発から出たのだろう。国と地方は対等だ」と話した。 村井知事は「十分メディアを通じて本人に伝わった。本人からも『適切な表現ではなかった』というおわびのコメントが出ていた」として、「これ以上問題にするつもりはない」と話した。