侍ジャパン・井端監督、”おきて破り”予告先発変更にも動じず台湾に勝利「明日は結果だけこだわってやる」全勝優勝へ決意【プレミア12】
◇23日 「ラグザス presents 第3回 プレミア12」2次リーグ 日本9―6台湾(東京ドーム) 目標通り、全勝で決勝に駒を進めた。試合前の時点で台湾とともに決勝進出が確定。疲労なども考え、オーダーを大幅に変えて臨み、10安打9得点で打撃戦を制した。井端監督は「明日もやるという難しさはあったが、初回の4点が非常に大きかったし、追いつかれたところでまた突き放せたというのは試合を楽にした」と話した。 ただこの日は、試合前から場外戦があった。台湾の予告先発はダイヤモンドバックス傘下の有望株左腕・林昱珉だったが、実際の先発は陳柏清。第1試合の試合中に台湾から先発の変更を申し入れたという。 あり得ない事態だ。台湾は第1試合で米国が勝ちそうになり、決勝進出が決まりそうになったことで先発を代えたのだ。スポーツマンシップに反する行為といえる。 その点について、井端監督はこう話した。「大会側(主催者側)にかけあってと言ったくらいで、オーダーを組んでいたし、ミーティングもしてたので、できれば左投手で、とだけ伝えた」。そして試合前のミーティングで、ナインにはメッセージを発した。その時の様子を、先頭打者弾を放った村林(楽天)がこう説明した。「そういうトラブルがあったのはあったけど、そんなの関係なしにみんなでいこうという言葉で締められて、良い形になった」。惑わされず、目の前の敵に全員で向かうと号令をかけ、勝ち切った。 台湾は罰金2000ドル(約31万円)を払ったもよう。それでも釈然としない。会見で、台湾の曽豪駒監督には「フェアではないじゃないか」との質問も飛んだが、「相手を困らせることにはなりました」と表情を変えずに答えた。決勝は林昱珉を投入する予定だ。 決勝は意地でも負けるわけにはいかないが、場外の動きに惑わされず、とにかく勝つだけだ。「明日は内容じゃない。結果だけこだわってやっていこうと思います」と井端監督。今大会で3度目の対戦となる台湾にしっかり勝ち、連覇をつかむ。
中日スポーツ