インバウンド急増…冬の絶景・銀山温泉で“観光公害”も 人口の85倍の旅行客に悲鳴 救急車も通れない大混雑 山形・尾花沢市
山形・尾花沢市の銀山温泉で、外国人観光客の急増により道路が混雑し、救急車が通れない事態となるなど深刻なオーバーツーリズムが顕在化している。 対策として、日帰り客の対象のマイカー規制や事前予約制バスの運用で混雑緩和を図っている。 【画像】銀山温泉の手前約2kmに及ぶマイカーの規制区間
外国人観光客が急増…観光客は人口の“約85倍”
25日、山形・尾花沢市の人気の観光地・銀山温泉は人で埋め尽くされていた。 取材ディレクター: 道路をふさぐように、写真撮影をしています。 雪が積もって狭くなった道路は、車や観光客でごった返していた。 冬の人気観光地で、オーバーツーリズム問題が深刻化している。 山形空港から車で約1時間の山間部にある銀山温泉には、外国人観光客が観光バスで大挙して訪れていた。 台湾からの観光客: とてもきれい。 観光のクライマックスは、日没後の風景だ。 ガス灯に照らされ浮かび上がるレトロな温泉街には、オレンジ色の淡い光と雪が降る幻想的な風景が広がり、観光客をとりこにしていた。 観光客: この夜景を見に来ました。 観光客: めっちゃきれいですね。インスタとかで見た感じで最高です。 銀山温泉がある山形・尾花沢市は人口約1万4000人で、年間の観光客は、その約85倍の120万人を超えている。 人気アニメに登場する風景と似ていると話題となり、近年外国人観光客が急増している。 観光客: やっぱりアニメの中に入りたいと思ってます。
日帰り客を対象にマイカー規制を開始
増えすぎた観光客で深刻化しているのがオーバーツーリズム、いわゆる観光公害だ。 取材中もヒヤリとする場面に遭遇した。 多くの観光客が歩くギリギリを車が通行していた。 銀山温泉がある尾花沢市商工観光課によると、路上駐車などによって渋滞が発生し、救急車が温泉街にたどり着けず、救急隊員が車を下りて駆けつけたこともあるという。 その対策として始まったのが、冬場の日帰り客を対象としたマイカー規制の実証実験だ。 日帰り客は、温泉街の約2km手前にある施設に車を止め、有料のシャトルバスやタクシーで温泉街まで移動する。 また、混雑が増す午後4時から午後8時までは、事前にバスの予約が必要だ。 午後4時ごろには、バスがぎゅうぎゅう詰めの状態で出発していた。 28日は、午後4時からのシャトルバスの予約がほぼ満員となっていて、事前の情報などを確認してから来てほしいとしている。 (「イット!」12月25日放送より)
イット!
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