FIIO初“フルサイズ”据え置きストリーマー。FMラジオやターンテーブル、新スピーカーも
フジヤエービック主催「秋のヘッドフォン祭 2024」が、東京駅八重洲口直結の「ステーションコンファレンス東京」5F/6Fで開催。入退場自由で、入場料無料。80以上の企業/団体が出展し、ヘッドフォン/イヤフォン関連の新製品が多数出展。試聴もできる。ここでは、FIIOなどを扱うエミライブースの中から、ポータブルオーディオ以外の製品をレポートする。 【画像】フロントディスプレイが横画面。これに表示するカスタム仕様のAndroid 12を採用 ■ S15 「S15」は、FIIO初のフルサイズ・据え置き型コンポで、“デスクトップハイレゾストリーマー”と位置付けられている。DACに、AK4499EXとAK4191EQの組み合わせ、リニア電源モジュールの採用で、ハイクオリティな音質を実現。今冬発売予定で、海外での予価は税別999.99ドル。 OSはカスタム仕様のAndroid 12を採用し、フロントディスプレイの横画面に、Androidのアイコンなどが並ぶ。サイズは7.84インチと大画面で、解像度は400×1,280ドット。 Qualcomm 660 SoCを搭載。XMOS XU316 USBデコーダーも備える。QCC5125を採用し、Bluetoothレシーバー機能も搭載。AES入出力、HDMI-I2S出力などデジタルインターフェースも充実。ストレージベイを内蔵しており、別途SSDをユーザーが追加できる。 ■ K17 「K17」は、Kシリーズの新世代モデルとなるデスクトップ向けDAC/アンプ。AKMのフラッグシップチップ「AK4499EX」を、左右独立のデュアル構成で搭載する。組み合わせるAK4191EQは1基搭載。発売日や価格は未定。 オペアンプとバッファ回路の独立パーツを組み合わせたヘッドフォンアンプ部は、チャンネルあたり4,200mWの高出力を実現。31バンドの高精度ロスレス・パラメトリックEQや、3基のフェムト秒クロックを採用する。 2.4G/5Gデュアルモード対応のWi-Fiを備え、ワイヤレスでのストリーミング再生にも対応。ストリーミング再生だけでなく、ローカル再生機能も備えている。 ■ SR11 K11などと同じ筐体サイズのコンパクトなストリーミングレシーバーが「SR11」。Roon Ready、AirPlayなどに対応する。今冬発売予定で、海外での予価は税別99.99ドル。 光/同軸デジタルに加え、デュアルUSBデジタル出力も搭載。X2000高性能マルチコアプロセッサーも採用する。ギガビット対応の独立ネットワークポートを装備。さらに、AP6256モジュール搭載の5G + 2.4GデュアルバンドWi-Fiも備えている。 対応音声データはPCMが768kHz/32bit、DSD 512まで。動作状態が確認できるカスタムLCDディスプレイを備え、筐体はアルミニウム合金。赤外線リモコンやシリコン製滑り止めマットも付属。ファームウェアアップデートによる機能拡張も可能。 ■ DM13 「DM13」は、K11などとほぼ同じ筐体サイズのコンパクトなポータブルCDプレーヤー。「FIIOの考える理想のポータブルCDプレーヤーを具現化した」というモデルで、DACとして「CS43198」を2基、「SGM8262」のアンプも2基搭載した高音質設計。3.5mm/4.4mmのバランス出力にも対応。シングルエンドで350mW、バランス700mWの高出力も実現している。今冬発売で、海外での予価はBluetooth機能搭載版で税別149.99ドル。 音楽CDの再生に加え、CD-RのFLAC/WAV/WMA/AAC/MP3再生も可能。接続したUSBメモリーへのリッピング機能も備えている。Bluetooth対応モデルは、再生している音楽をBluetoothでワイヤレス送信することも可能。aptX/aptX Low Latency/aptX HDコーデックに対応する。 フリップ型の筐体を採用し、安定した再生とディスクの保護を実現している。3,600mAhのバッテリーを搭載し、連続再生は約8時間。出力端子は3.5mm、4.4mmと、光/同軸デジタル、USB出力。デスクトップモードや電子制震機能(ESP)も搭載する。 ■ TT13 「最新技術とコンセプトを追求した」というターンテーブルが「TT13」。レコード入門者向けに、ワンキーでの自動演奏と自動リピートをしてくれる。今冬発売予定で、価格は未定だが、Bluetooth機能付きバージョンの海外での予価が税別249.99ドル。 フルアルミニウム合金パネルを採用し、安定性とシールド性能を追求。3段増幅のアナログオーディオ設計も採用。アクティブスピーカーを直接駆動できる高出力設計となっている。 7インチ/12インチレコード対応で、33 1/3、45 RPMの回転数切替に対応。ワウ・フラッター0.05%以内を実現(試作品段階での数値)。AC 100~220V対応の内蔵電源およびDC 12V電源対応。7色に切り替えできるライトエフェクトも備えている。リモコンも付属する。 Bluetooth送信機能のコーデックは、aptX/aptX Low Latency/aptX HD対応。 ■ RR11 携帯型FMラジオ「RR11」も登場。発売時期や価格は未定。 厚さ13㎜のスリムデザイン、素材は頑丈で耐久性の高いアルミニウム合金を採用。アナログPVCを内蔵し、レトロクラシックなチューニングノブによるラジオ選局が可能。 Silicon Labs製のプロフェッショナルFMラジオチップ「Si4831」を搭載。64~109MHz FM周波数帯域をサポートし、グローバルFM信号の受信も可能。ヘッドフォンアンプ開発で培ったノウハウを適用し、HiFi品質を実現したという。 カスタマイズされたバスブースト機能や3Dエフェクト機能を搭載。300mAhのリチウム電池を内蔵し、10時間以上の連続動作が可能。 ■ SA1 SA1は、シックなデスクまわりに最適というアクティブスピーカーシステム。発売時期は未定で、海外での予価は税別95~100ドル。 RCA、光、同軸デジタル、USB-C、PHONOなど豊富な入力を備え、Bluetooth接続も可能。赤外線リモコンにも対応。メインスピーカーとサブスピーカーは4ピンケーブルで接続する ■ その他 11月7日に発売する、Ferrum AudioのDAC/プリアンプ「WANDLA Golden Sound Edition」も登場。オープンプライスで、店頭予想価格は594,000円前後。フラッグシップDAC「WANDLA」に、海外の著名なレビューサイトであるGolden Soundからの意見を取り入れ、新機能を実装した特別仕様モデルとなる。
AV Watch,山崎健太郎