【通信アプリ「シグナル」と「テレグラム」の違い】闇バイトに悪用、シグナルへの摘発はあるのか?
TelegramやSignalを禁止している国
TelegramやSignalは世界中どこでも使えるわけではない。中国やイランでは使用が禁止されている。中国では、政府が国民のコミュニケーションを監視できないことを懸念しており、WeChatなどの政府が容易に監視できるアプリが奨励されている。 先頃、イスラエル軍のレバンノン首都空爆によって殺害されたヒズボラの最高指導者ハッサン・ナスララ師が、イスラエルの盗聴を恐れ、ヒズボラの工作員をはじめ一般市民にも携帯電話の使用を禁じ、ポケベルやトランシーバーの使用を求めた結果、イスラエルの諜報機関モサドによって仕掛けられたポケベル爆弾は、多くの被害を出した。ナスララ師がもう少しTIに詳しく、Signalを知っていたなら今回の悲劇は起こらなかったように思う。 Signalのダウンロード数は、まだ4%(2022年Tech Report)に過ぎないが、今後、その強力なプライバシーの秘匿性が評価され、認知度が上がるにつれユーザー数は急拡大していくものと思われる。
山崎文明