「大谷翔平は連夜のヒーローにはなれなかったが“50-50”への本格挑戦を始めた」サイヤング3度のド軍カーショーと米メディアが41号2ランを賞賛
ドジャースの大谷翔平(30)がドジャースの大谷翔平(30)が24日(日本時間25日)、ドジャースタジアムでのレイズ戦に「1番・DH」で先発出場し、5回の第3打席で2試合連続となる逆転の41号2ランを放った。その後、同点に追いつかれタイブレークの末、8-9で敗れたが米メディアは「50-50への挑戦を本格的にスタートした」と評価。負け投手となるところを救われたエースのクレイトン・カーショー(36)は大谷を賞賛する言葉を残した。リーグトップを独走している本塁打に続き打点も「94」でブレーブスのマルセル・オズナ(33)に並ぶ“2冠”となった。 【映像】LA有名美人リポーターが大谷のインタビューでびしょ濡れ
まだ前夜のサヨナラ満塁弾&「40-40」達成の興奮が冷めやらない。そのドジャースタジアムで大谷がまたやった。1点を追う5回一死一塁。タジ・ブラッドリーがカウント2-1から外角低めに投じたスプリッターを膝を落として泳がされながらも、うまく片手でバットに乗せた。ライトポール際に高々と上がった打球は、逆転の2ランとなってギリギリ、その最前列に舞い降りた。飛距離は338フィート(約103メートル)。MLB公式サイトによると、「大谷のキャリア最短本塁打」だという。 オレンジカウンティレジスター紙によると、デーブ・ロバーツ監督は、この一発を『速球でなくゾーンの低めに落ちてくるボール。彼の本来のスイングを出せなかったのにホームランにしたという意味でも良い打撃だった。彼は体をしっかり残して、そのボールに十分反応し、フェアゾーンに打球を持っていき、フィールドの外へと打ち放った。体が反応して起きるもので彼の好調さを物語っている。とても難しいことだが、非常に良いスイングだった』と解説した。 普通ならファウルになってもおかしくない打球を下半身を残してバットのヘッドをきかせ、本塁打にした大谷のテクニックと、それを可能にした状態の良さを称えた。つまり「50-50」へ視界は良好というわけだ。 この一発で救われたのは左肩手術から復帰6試合目となるエースのカーショーだ。この日は5失点し、3敗目を喫するところを大谷に負けを消してもらったのだ。 MLB公式サイトなどよると、試合後にカーショーは、「言葉で言い尽くせない。他に何を言えばいいかもわからない。投手としてリハビリを続けている間に、毎日、何か特別なことをやってくれる。本当に驚かされる。彼が最高の選手と言われるのには理由がある」と大谷を賞賛した。サイヤング賞を3度受賞。キャリア212勝を誇る大エースに、ここまで言わしめた。 ゲームは、その後、同点に追いつかれてタイブレークに突入。先に2点を許した10回裏無死二塁の場面で大谷に第5打席が巡ってきた。左腕ギャレット・クレビンジャーの3球目。インハイに抜けた“逆球”のスライダーを捉えた打球は、ライト上空へ。角度は十分。大谷は走らずに打席の中でその打球の行方を見守った。だが、フェンスの手前で失速し、レイズの右翼手はウォーニングゾーンの手前で捕球して、連夜のヒーローとはなれなかった。試合後にロバーツ監督は「十分に捉えたと期待したよ。良いスイングだった」と、その幻の42号を悔やんだ。 だが、2試合連続で41号をマークした意味は大きい。ここ12試合で6本塁打とペースアップ。メジャーで過去に誰もなしえていない「45―45」。そして「50-50」への期待を抱かせる一打となったのだ。残り32試合。 MLB公式サイトは、「50-50の達成者へと近づいている」と報じ、オレンジカウンティレジスター紙は「大谷は連夜のヒーローにはなれなかったが、50-50への挑戦を本格的にスタートした」と記している。