新春彩る「院展」岡山会場が開幕 気品あふれる日本画、ファン魅了
郷土の新春を彩る「院展」岡山会場(日本美術院、山陽新聞社主催、岡山県、岡山市共催)が2日、岡山市北区表町、天満屋岡山店6階葦川(いせん)会館で開幕した。初日からファンらが次々と訪れ、優品の競演を堪能した。 近代日本美術の指導者岡倉天心らが1898年に創設した日本画の研究団体・日本美術院の公募展。天心亡き後、横山大観らが1914年に再興し、今回で109回目となる。会場には画壇をけん引する巨匠から郷土ゆかりの気鋭まで、創意に満ちた計60点が並ぶ。 かつて訪れたアフリカ・ナイジェリアで心打たれた情景を描いた田渕俊夫同美術院理事長の「遠い思い出 灼熱(しゃくねつ)の詩(うた)」、朝日を浴びて輝く霊峰が未来への希望を感じさせる下田義寛・倉敷芸術科学大名誉教授の「朝陽富士」など、気品あふれる大作が入場者を魅了。インドネシア神話に想を得て月の女神の揺るぎない美を描き出した井手康人さん(瀬戸内市)の「月乃神」も目を引いていた。 13日まで。無休。3日午前11時、午後2時から同人の西田俊英さん、小田野尚之さんがギャラリートークを行う。