来年のマスターズ出場を懸けた戦いが今週末開幕。注目選手の中野麟太朗、福住修に意気込みを聞いた【アジアパシフィックアマチュア選手権・直前情報】
15回目を迎えるアジアパシフィックアマチュア選手権が今週10月3日~6日に太平洋クラブ御殿場コースで開催される。出場者はアジア太平洋ゴルフ連盟に加盟する43団体のトップアマ120名で、大会優勝者に来年のマスターズと全英オープンの出場資格が与えられる。過去、松山英樹(2010年、2011年)、金谷拓実(2018年)、中島啓太(2021年)が優勝しており、今年は10名の日本人選手が出場する。大会を前に見どころや注目選手を紹介していこう。 本日撮影! 中野麟太朗のドライバー正面連続写真(撮影/小林司)
2009年にスタートした本大会は、アジア太平洋地域のアマチュアゴルフの発展を目指しアジア太平洋ゴルフ連盟(APGC)、R&Aとマスターズトーナメントで設立された。2010年に優勝した松山英樹は、翌年のマスターズでローアマを獲得。そしてその後の活躍は言うに及ばず、まさに世界へと羽ばたくきっかけとなった大会といっても過言ではない。 松山のほかに、2018年金谷拓実、2021年中島啓太と、日本人選手は過去14大会で4勝と相性のいい大会。会場は加盟各国が持ち回りで開催するサーキット方式で、今年は松山が優勝した2010年大会の霞ヶ関カンツリー倶楽部西コース以来の日本開催となる。そして、会場は数多くの国際大会の舞台となってきた太平洋クラブ御殿場コース。2018年にリース・ジョーンズの設計、松山英樹の監修で改修を行った。 本大会出場者はディフェンディングチャンピオンのジャスパー・スタッブス(オーストラリア)をはじめ、世界アマランキングで米国人以外ではトップに立つウェニー・ディン(4位)、7月の全米ジュニアアマチュアで準決勝に進出したシュアン・チャン(35位)の中国勢など、43の国と地域から選手が集まる。
対する日本勢は世界アマランクで日本勢最上位の中野麟太朗(早大)のほか、隅内雅人(日大)、福住修(専修大)、ナショナルチームの松井琳空海(香川西高)、本大志(アリゾナ大)ら、10人がエントリー。若手に交じって、昨年の日本ミッドアマを制した47歳の豊島豊も出場する。 練習日の10月1日に丸尾怜央(日章学園高)、松井と練習ラウンドをしていた中野は、「5月に開催されたISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント! や、早稲田大学ゴルフ部の斉野恵康監督と一緒にラウンドした先週とは、グリーンの速さがぜんぜん違いました。昨年のロイヤルメルボルンGCはかなりラフが深く、ブッシュもあり、フェアウェイ以外はかなりタフなセッティング。それに比べると、御殿場Cのラフはそこまで深くないので、パッティングが入れば結構スコアは出ると思います。今日の練習ラウンドではかなり読み通りにパッティングが入っていたので、調子は良いと思います。この大会に勝って、マスターズに出ることをずっと目標にしてきました。とはいえ、気負わずに優勝を目指してプレーしたいです」とリラックスした表情で語った。