【米子S】先輩に続け! 逸材ディオが夏のマイル王へ勝って弾みつける
15日の京都競馬でサマーマイルシリーズ(全4戦)の初戦となる米子Sが行われる。ディオは、重賞3勝のソウルラッシュを半兄に持つ良血で、前走のダービー卿CT11着からの巻き返しを狙う。2021年に米子Sを勝って弾みをつけてシリーズ王者に輝いた厩舎の先輩ロータスランドに続く走りを見せる。 ◇ 厩舎の先輩の背中を追いかけ、夏の王者を道を歩む。ダービー卿CT11着からの一変を期すディオがサマーマイルシリーズ制覇へ初戦Vで弾みをつける。辻野調教師が意欲をのぞかせた。 「準OP、リステッドの勝ち方はようやくかみあってきたかな、という内容でした。ここの結果次第で、夏のどこかで重賞を使っていければ」 今年の3月の3連勝で東風SをV。ノンストップでL勝ちをつかんだ。1番人気の期待を受けて臨んだ前走のダービー卿CTだが、エエヤンが大逃げする難しい展開だったとはいえ、直線ではじけず大敗。指揮官は「前回はタイトなローテーションでそれが影響したのかな、という負け方でした」と分析。放牧を挟み、「リフレッシュして立て直しました。気持ちはまだ緩んだような感じがありますが、前回の休み明けもそういう感じで走りましたからね。フレッシュなほうがいいと思います」と万全を強調する。 2勝クラス在籍時には4戦連続2着と勝ち切れない面もあったが、ここにきて素質が開花。トレーナーは、「もともと素質を感じていましたが、なかなか緩さが取れず善戦はするけど勝ち切れませんでした」と振り返る。重賞を3勝し、今年の安田記念でも3着に好走したソウルラッシュの半弟。兄は4歳で重賞初制覇を果たし、6歳の今がまさに充実期といった成長ぶりをみせている。「ゆっくりよくなってくるタイプなのかな、と思います。ようやくはまってかみあってきた」と目を細める。 厩舎の先輩で重賞2勝のロータスランドは、2021年に米子Sを勝つと同年の関屋記念で重賞初制覇。サマーマイルシリーズ2勝で堂々の王者となった。「ロータスランド先輩のように、米子Sを勝っていいスタートが切れれば」と辻野調教師。熱い戦いの初戦をディオがものにする。(山口大輝)