ポリゴンラボ、スターバックスのWeb3進出に6億円支払い:関係者
取り組みの始まり
フォーラム3が今年1月に発表したケーススタディによると、スターバックス オデッセイは、同社の人気ロイヤルティ・プログラムを暗号資産を活用して再構築しようとするものだ。会員はタスクを完了することで「スタンプ」(収集可能なNFT)を獲得でき、スタンプを使って、コーヒーをテーマにした体験への招待や限定グッズなどの特典を得ることができる。 このロイヤルティ・プログラムはスターバックスにとって収益になると約束されていた。スターバックスはスタンプを1つ100ドルで販売。チェーン上のデータによると、スタンプの二次流通から25万ドル以上を稼いだようだ。 オデッセイは会員であるスタンプ購入者にも利益をもたらした。会員は、スターバックスが開設したストアやNFTマーケットプレイス「ニフティ・ゲートウェイ(Nifty Gateway)」でスタンプを販売できた。 フォーラム3のケーススタディは、オデッセイはスターバックスとそのファンのために「測定可能な金銭的価値」を生み出すことができたと評価している。フォーラム3によると、最初のオデッセイNFTシリーズ(セイレーン・コレクション)は18分で完売し、すぐに4倍のプレミアム価格で取引された。 多くのNFTがそうであるように、オデッセイにはその価値の可能性を信じて、大きく投資するコレクター・コミュニティが生まれた。その1人がベンチャーキャピタル、Nascentの共同創業者ダン・エリツァー(Dan Elitzer)氏だ。 エリツァー氏は1月のインタビューで「我々が通常行う投資に比べると、それほど大きな額を投資したわけではない」と語った。それでもオデッセイが初の大規模なNFTロイヤルティ・プログラムとして存続すれば、オデッセイNFTは長期的な価値を持つと信じていたと同氏は述べた。 スターバックスがオデッセイを閉鎖すると発表する前から、NFTの価値はストレスにさらされていた。3月15日のオデッセイ閉鎖の発表前に販売されたセイレーンNFTのフロア(最低入札)価格は215ドルだった。19日、買い手は最大86ドルを提示し、売り手は最低165ドルを望んでいた。 以前はWeb3企業と自称していたが、同社のウェブサイトによると、その後はAI(人工知能)に軸足を移しているフォーラム3の代表者たちはコメントの要請に応じなかった。