90キロ級は田嶋剛希がV2 「今まで食べた中で一番高い」7000円のうな重もパワーに…柔道選抜体重別
◆柔道 全日本選抜体重別選手権 最終日(7日、福岡国際センター) 男子90キロ級で田嶋剛希(パーク24)が2連覇を果たした。決勝は18歳のホープ・川端倖明(国士舘大)に大外刈りで鮮やかな一本勝ち。5月の世界選手権(アブダビ)代表入りへ大きくアピールし「素直にホッとした。一番大事なのは海外での結果。ここを勝てば次につながるので、そこは本当にうれしかった」と声を弾ませた。 攻撃的な柔道が最大の持ち味。これまで国内では結果を残しているものの、国際大会では苦戦してきた。グランドスラム(GS)大会の優勝経験はなく、直近の3月のGSトビリシ大会も3回戦敗退。だが、その大会で寝技の重要性を再確認。国士舘中学・高校時代は自信を持っていた武器を見直し、初戦から2試合は寝技で勝利を決めた。 “うなぎパワー”も発揮した。試合前日の6日は、福岡市内で好物のうな重を食べに出かけた。値段は特上で約7000円。「今まで食べた中で一番高い」と一瞬たじろいだが、同行した付き人の分も含めて奮発。「明日頑張ればいいやって。けちらず食べて正解でした」と笑った。 パリ五輪代表を逃し、「現実的に目指せるのはロスまで」と4年後を見据える。ただ、結果を求めてスタイルを崩すつもりはない。「手数勝負に持ち込んで指導で勝つとかじゃなくて、投げて勝つ、抑えて勝つっていう見てる人が面白いと思えるような柔道ができなかったら意味がない。それをやり抜いた先に五輪や世界選手権での勝ちがあると思っている」と、表情を引き締めた。
報知新聞社