【みんなで考えよう】アトピーにまつわる課題や、理解を深めてほしいことはありますか? #こどもをまもる
皮膚のバリアー機能が低下し、強いかゆみをともなう湿疹ができ、良くなったり悪くなったりを繰り返す「アトピー性皮膚炎」。特に空気が乾燥する秋から冬はかゆみが増し、アトピーを持つ人にとって、とてもつらい季節です。 アトピーは、皮膚のバリアー機能の低下から、アレルギーを悪化させる情報伝達物質が増え、かゆみを悪化させて皮膚をかいて、皮膚のバリアーを悪化させる……という3つの要素が絡み合って発症・悪化すると考えられています。 大人になってから発症する方もいますが、子どもの頃に発症することが多く、大多数は成長とともに症状は改善されます。 しかし、患者のなかには成人になってからもかゆみや湿疹などの症状が続く人や、大人になってから発症するケースも(※1)。 小児科医の堀向健太医師によると、アトピー性皮膚炎の患者は2008年の約35万人と比較し、2017年で約51万人と報告されており、増加しているといいます(※2)。 一方で治療方法も進化しており、これまでの外用薬以外にも注射薬や内服薬といった新薬も登場し、一部は子どもでも使用できるようになっています。しかし、まだまだ薬価が高いこと、新しい治療薬の情報をさらに積み上げていく必要もあるといいます。 また、アトピー性皮膚炎は、皮膚の見た目やかゆみにより、大きな負担を感じるということもわかっています(※3)。睡眠をさまたげたり、学習への悪い影響が起こることもあります(※4)。かゆみにより、ストレスへの対応が難しくなり、学歴にも影響がある場合があるという研究結果もあります(※5)。 あなたは、アトピーを取り巻く環境についての課題や、理解を深めてほしいと感じていることはありますか? この記事のコメント欄で教えてください。 Yahoo!ニュースはコメント欄のみなさんの意見や体験を通して、より深くニュースについて考えたり、多様な考えに触れたりできる機会を作りたいと考えています。今回いただいたコメントを抜粋・編集した上で、後日コンテンツとして別ページにて掲載する予定です。いただいたコメントを取り上げさせていただく場合がございますのでご了承ください。みなさんの考えをぜひ聞かせてください。 出典: (※1)Paternoster L, Savenije OEM, Heron J, Evans DM, Vonk JM, Brunekreef B, et al. Identification of atopic dermatitis subgroups in children from 2 longitudinal birth cohorts. Journal of Allergy and Clinical Immunology 2018; 141:964-71. (※2)平成29年患者調査(傷病分類編)厚生労働省政策統括官(統計・情報政策、政策評価担当) https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/10syoubyo/dl/h29syobyo.pdf Accessed March 18, 2022. (※3)Laughter MR, et al. The global burden of atopic dermatitis: lessons from the Global Burden of Disease Study 1990-2017*. British Journal of Dermatology 2021; 184:304-9. (※4)Ramirez FD, Chen S, Langan SM, Prather AA, McCulloch CE, Kidd SA, et al. Association of Atopic Dermatitis With Sleep Quality in Children. JAMA Pediatr 2019; 173:e190025. (※5)Smirnova J, Kobyletzki LBv, Lindberg M, Svensson A, Langan SM, Montgomery S. Atopic dermatitis, educational attainment and psychological functioning: a national cohort study. British Journal of Dermatology 2018; 180. (※6)(図解) Kabashima K. New concept of the pathogenesis of atopic dermatitis: interplay among the barrier,allergy, and pruritus as a trinity. J Dermatol Sci 2013; 70:3-11.