セ・リーグの首位争いは阪神とDeNAに絞られた!? 両指揮官は『鳴くまで待とうホトトギス』の精神を貫け!【堀内恒夫の悪太郎の遺言状】
中4日で先発するバウアーを見習え! 日本の投手は爪の垢でも煎じて飲め
阪神がDeNAとのマッチレースを制するためには、岡田監督に「忍耐」が求められるだろう
今季のセ・リーグは、ゲーム差はともかく阪神とDeNAの2強の争いに絞られてきたように思う。ただし、その筋書きどおりに事が運ぶには「巨人がBクラスのまま浮上してこなければ……」という条件がつくけどね。 両チームの特徴を上げれば、DeNAはもともと「打高投低」の傾向が見られる。阪神は伝統的に「投高打低」の傾向が強いチームだからね。 今季のDeNAは、クリーンアップの破壊力がリーグNo.1であることは誰もが認めるところだ。 開幕当初は三浦大輔監督がバントとか盗塁やヒットエンドランを仕掛けて、昨季までとはチームが生まれ変わったように見えた。「ああ、これは面白いチームになるかもしれないな」と思っていた。しかも、投手陣は東克樹、今永昇太を筆頭にそれぞれが力をつけて、1、2年前のような勢いだけではなく、バランスのとれた良いチームになってきていた。 さらに開幕直前に大金をはたいて、メジャー・リーグでサイ・ヤング賞を獲得したキャリアを持つトレバー・バウアーを新たに迎え入れた。「今季は本気度が違うな」と、俺は実感していた。バウアーは開幕当初は打ち込まれることがあったが、いまは確実に日本の野球に慣れてきている。 真っすぐが通用しないと分かると、その真っすぐを見せ球にして、投球を組み立てるようになった。バウアーは変化球で確実にストライクを取れるタイプのピッチャーだからね。カーブを中心とした変化球で勝負する投球術を覚えた。これなら多少は打たれることがあっても、大崩れはしないはずだ。 7月6日のヤクルト戦(横浜)では、今季2度目の中4日登板で先発マウンドへ上がり、128球4安打2失点の完投勝利を挙げている。 とにかく、日本のピッチャーにも、バウアーを見習ってもらいたいね。このまま順調にいけば登板試合数、完投試合数、勝利数、投球回数などの選考基準をすべてクリアして、サイ・ヤング賞に続き・・・
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週刊ベースボール