夏から秋は「空き巣」に注意!防犯グッズの進化がすごい、狙われないための死角対策
まずは手軽にできる防犯対策から
「窓には防犯フィルムがおすすめ。割れにくくなり、また防犯フィルムが張ってあるというだけで泥棒にとっては一手間増えることになるので嫌がられます。防犯シャッターを設置すればさらに安心です。 その上でシャッターを毎日きちんと閉めるのを習慣にして。この時季はまだ暑くてシャッターを開けっ放しにしがちですが、風が抜ける通風の防犯シャッターもあるので、そういったものを選択するのもいいですね」 窓ガラス用の防犯フィルムはホームセンターのほか通販で購入可能。安いもので2千円台~と低コスト、かつ自分で張れるものも多く、手軽に防犯対策ができるのが利点だ。防犯シャッターは数万円~とコストはかさむが、防犯効果は高く、加えて台風など災害対策にも役に立つ。 防犯ライトやカメラも泥棒対策に効果を発揮。こちらもさまざまな種類がある。 「人感センサー付きのライトなら夜間に人が近づくとパッと明かりがつく。後付けができるものが多くあるので、比較的手軽に始められます」 さらに近年は防犯対策グッズの進化が目覚ましい。 「IOTでスマートフォンと連動して玄関を施錠したり、照明をつけたり、カーテンを開け閉めできたり、シャッターを下ろすこともできる。 防犯カメラもただ撮影・録画するだけでなく、今は画像認証で不審者だけを特定して写真や録画で記録したり、というところまできています」 これらも後付け可能で、例えばSwitchBotは数千円~で購入可能。設定さえすれば、自分のスマホで制御可能に。 「鍵の閉め忘れはもちろん、設定をすればカーテンを毎日自動で閉まるようにすることもできます。また旅行などでしばらく家を留守にするとき、外出先からカーテンを開け閉めしたり、夜間ライトをつけたりすれば、それだけで立派な泥棒対策になります」 ここまで徹底して対策すれば、防犯は万全! と思いきや──。 「残念ながら、絶対に泥棒が入れない家なんて実は、ありません」 と、平松さん。時間と手間をかければどんな家でも入れてしまうそうだ。 「だからこそ危機意識は必要。泥棒が面倒くさがる家にすれば防犯のリスクはかなり下げられる。できるところから始めてみては」 教えてくれたのは……平松明展さん●平松建築株式会社代表取締役。建築歴23年。2009年創業。YouTube チャンネル「職人社長の家づくり工務店」(登録者数は9万人以上)も配信。著書には『住まい大全 ずっと快適な家の選び方、つくり方、暮らし方』(KADOKAWA)がある。 取材・文/小野寺悦子