慶大清原獲得に興味 独立リーグ・旭川は大谷翔平がSNSフォローするウガンダ出身捕手・カスンバも所属
◇第49回社会人野球日本選手権大会第5日・1回戦(2024年11月2日 京セラD) 慶大野球部は2日までに公式サイトで24年卒業生の進路一覧を公開した。10月24日のドラフト会議で指名漏れしていた清原正吾内野手(4年)は現時点では「野球を継続する」意思を持った上で進路先について「非公表」(未定)とした。西武、巨人などで歴代5位の525本塁打を放った清原和博氏(57)の長男は、9日から始まる早慶戦終了後に進路を明らかにする見込みだ。 中学、高校と野球から離れた6年間のブランクがありながら、今春のリーグ戦は一塁手のベストナインに輝き、今秋は2本塁打したダイヤの原石。今季からNPBウエスタン・リーグに参入した、くふうハヤテはドラフト直後に「ウチなら1年でドラフト対象になる。ぜひ欲しい」と獲得に名乗りを上げ、イースタン・リーグに参入したオイシックス、BC・神奈川などの独立リーグ球団を含めて計10球団が獲得を狙っている。 この日は新たに北海道ベースボールリーグに所属する旭川ビースターズが獲得に興味を示していることが分かった。旭川はウガンダ出身のデニス・カスンバ捕手(21)が所属することでも知られる。カスンバは道具が満足にない環境の中で、捕手のスローイング練習としてレンガを投げたり、丸太をかついでスクワットをしたりする練習方法をSNSに投稿。大きな話題を呼び、インスタグラムはドジャース・大谷にもフォローされている。また、今夏はMLBドラフトリーグにも参戦。花巻東高(岩手)から米カリフォルニア州の名門スタンフォード大に進学した佐々木麟太郎とも対戦した。旭川には8月に入団を果たしていた。 また、カスンバの他にも同じくウガンダ出身のカベンゲ・アラン投手が来季もプレーする予定で、今季はオーストリア出身のレーゼル・アレクサンダー内野手、アルゼンチン出身のペドロ・アンマ内野手がプレーするなど国際色豊かな球団だ。これまでにはフランス、南アフリカ、タンザニア、バングラデシュ、アメリカ、ベネズエラ、スロベニア、ドミニカ、トルコ出身の選手がユニホームに袖を通していた。 国籍、年齢、性別、価値観、あらゆる属性の垣根を超えて野球に打ち込むことを目指す同球団。技術を磨くとともに、多国籍の選手とのプレーを通じて多様な価値観も得られる。球団関係者は「外国人選手は経験を得て次のステップに行けるという部分があると思います。日本人も外国人選手からハングリー精神などを得ることができますし、世界の知らない文化を学ぶこともできる。お互いにとってウィンウィンな環境と思っています」と語った。 野球の面でも巨人3軍との交流戦を行ったことがあり、NPBスカウト、MLBスカウトの視察実績もある。22年の球団創設と歴史は浅いが、独立リーグの中でも異色の球団だけに野球以外の部分でも成長を目指せる点は魅力的だ。