「1玉500円超え」も… 高騰するキャベツ価格が家計を直撃 平年の3倍以上の異常事態はいつまで続くのか
■「原因は去年の異常気象」と専門家は指摘 茨城県では2000玉以上の窃盗事件が発生
なぜキャベツが育たないのか? 専門家は去年の異常気象を指摘する。 農業ジャーナリスト 松平尚也さん:基本的には夏と秋の(気温が)高温。収穫期(12月)の低温と水不足というのが、根本的な原因かと思います。関東中心に干ばつとも言われる、1カ月ぐらい雨が降らないような状況が続き、生育不良が出て、全国的にキャベツが品薄になっている。 この記録的な価格の高騰を受けてか…12月、茨城県内の複数の農家で合わせて2000玉以上のキャベツが盗まれるという事件も発生している。 当たり前のように食卓に並んでいたキャベツ。価格高騰はいつまで続くのか。
■キャベツ価格の高騰はいつまで続く?
キャベツの価格の平年比は、およそ3.3倍に跳ね上がっているという状況だ。 キャベツの高騰はいつまで続くのか。 農業ジャーナリストの松平尚也さんに伺った。 農業ジャーナリスト松平尚也さん:今月いっぱいは高い状況が続く見通し。2月以降、安定出荷できれば価格回復も。指定野菜のキャベツは、安定供給の体制があるが、気候が出荷に大きな影響が出る」 (※指定野菜…消費量が多い野菜を国が指定。出荷の安定を図るために集団産地として形成することが必要な生産地域(指定産地)を定め、生産・出荷を計画的に推進するなどしている。)
■安定供給の体制「産地リレー出荷」も 気候変動の影響で…
安定供給の体制は、「産地リレー出荷」というものだ。 大阪の例だが、冬から春にかけては愛知と兵庫で生産したものが、夏頃には群馬と長野で生産したものが仕入れられ、1年を通して、同じ量が供給できるようになっている。 気候変動があると、生育がうまくできなくなり、供給が滞る可能性がある。
■ジャーナリスト鈴木氏「税金をつぎ込んででも安定して供給する方法を」
安定供給を実現するためには、国による補助金も一つの案ではないかとジャーナリストの鈴木哲夫さんが指摘する。 ジャーナリスト 鈴木哲夫さん:国としてどんな環境でも作り続けられるように、農家にちゃんと補助をしていくとか、(農作物が)余ってもいいから税金をかけてでも、うまく作り続ける体制を作ることをやらないと。税金をつぎ込んででも安定して供給する方法を考えなければいけません。 (関西テレビ「newsランナー」 2025年1月8日放送)
関西テレビ
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