「1玉500円超え」も… 高騰するキャベツ価格が家計を直撃 平年の3倍以上の異常事態はいつまで続くのか
■仕入れ値は3倍から4倍…追い打ちをかける“質の低下”
キャベツの価格高騰…影響を受けるのはお好み焼きだけではない。 シーズンまっただ中のお鍋。 ぷりっぷりのモツが入った「もつ鍋」にもキャベツがたくさん使われている。 こちらの店では冬のシーズンの1日に使うキャベツは“30玉”以上! 仕入れ価格は去年の同じ時期と比べると、3倍から4倍とのことです。 もつ鍋やま本 山本龍之介店主:10~11月に(1玉)800円から980円、1000円弱くらいの値段が一番高いイメージ。12月の間で600円くらいまで来て、このまま下がるかなと思っていたら、また800円ぐらいまで来てる感じ。 さらに、頭を悩ませるのは「価格」だけはないようで。 もつ鍋やま本 山本龍之介店主:(見た目は)ほとんど一緒のキャベツなんですけど、重さが全然違う。今、高いけど物がよくなくて、見た目では分からないけど、持っても軽い。こっちの方が密度が詰まっている分、パツっとして硬い。こっちは柔らかい。横から見ても全然違う。今はこっち(柔らかい)が多くて、こっち(密度が詰まっている)を探すのが難しい。 キャベツの“価格高騰”に加え、“質の低下”。
■キャベツの生産地を取材 「例年の仕上がりとは違う」と生産者
今、生産現場は何が起きているのか。 大阪府泉佐野市にある農園。 甲子園球場4個分という広大な敷地では今、キャベツの収穫作業に追われている。 ここで育てているのは「松波キャベツ」という品種。 みずみずしくて芯まで甘いのが特徴で、1日に収穫する数はなんと、およそ8000玉。 しかし仕上がりは、いつもの年とは違うようだ。 射手矢農園 射手矢康之社長:本来は(1玉)4.5キロぐらいのやつがゴロゴロ入っていて、鉄コンテナ1つの中に、70玉から80玉ぐらいしか入らないけど、ことしは150玉くらい入る。 (Q.サイズが小さい?) 射手矢農園 射手矢康之社長:小さい、ほんで軽いし。 「松波キャベツ」は通常、スーパーなどで売られているキャベツよりも3倍以上の大きさですが、今シーズンは育ちが悪く、小ぶりのサイズも多いそうだ。 しかし、取引企業とは「キャベツの重さ」で契約をしているため、出荷するキャベツの数は“いつもの年の倍”となっているのだ。 さらに…。 射手矢農園 射手矢康之社長:これ草を植えてたわけじゃないんです。 (Q.キャベツがあった?) 射手矢農園 射手矢康之社長:あったわけです。でもキャベツが枯れて、草が生えている状況ですね。 射手矢農園 射手矢康之社長:農家として、やっぱり1年に1回しか作らないわけですけど、夏場暑い時期から、ああいう(大変な)思いをして作ったものが、この状況になるのは本当、辛いですよね。
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