関東大学女子駅伝の６区を走った帝京科学大の山口あずさ主将(カメラ・手島　莉子)

◇関東大学女子駅伝（５日、千葉・印西市千葉ニュータウン周回コース＝６区間３４・４キロ） 　全日本大学女子駅伝（１０月２７日、仙台市＝報知新聞社後援）の関東地区選考会を兼ねて行われ、創部７年目の帝京科学大は１時間５５分５２秒でシード校（大東大、日体大、城西大）を除いた５番手に入り、初の全国出場権をつかんだ。２３年３月に就任した順大ＯＢで宮城・仙台育英高元監督の清野純一監督は「それぞれが７～８０パーセントくらいの能力を出してくれれば１時間５６分台くらいできちっとゴールできると思っていました。まずは悲願の初出場を達成しようとやってきた。結果としては１時間５６分も切ったので予定通り。そしてみんながちょっとずつプラスアルファを出してくれたかなと思います」とすがすがしい表情で話した。 　１～３区に１年生を並べ、後半３区間を上級生が担う勢いあるオーダーだ。１区の山田依茉（１年）が区間２位と好スタートを切り「この滑り出しがみんなの心の余裕になりました。自分たちもいけるっていう気持ちになれた」と清野監督。２区の村上りの（１年）、３区の粕谷雫（１年）も区間８位と順当に走り、最終６区はチーム唯一の４年生、主将の山口あずさが確実に全日本通過圏内でフィニッシュした。山口は「（全日本）初出場を目標にしていたので、今回達成することができてすごくうれしいです。他の大学さんと比べて、自分たちはエースと呼ばれる存在があまりいない。でも一人一人が自分の力を持って走れば、絶対にチーム力で勝てると思っていました」とはにかんだ。 　清野監督就任から約１年半と短期間で、大きな成長を遂げた帝京科学大。山口は「清野さんのおかげで競技に対しての考え方がすごく大きく変わりました。この練習をすればこのくらいの記録が出せると毎回指標を作って下さるので、練習に対しての自分の姿勢や私生活、競技に対しての考え方が変わりました」と感謝する。初出場の全日本までは約３週間。「初出場になりますが、関東の大学としてしっかり戦っていけるチームをまた作っていきたい」と山口。さらにチーム力を上げ、勝負の杜の都へ向かう。