新加工施設が着工 厚岸漁協、26年度稼働目指し
国の直轄特定漁港として、2020年に湖北地区(港町5)から湖南地区の第2若竹埠(ふ)頭(とう)に移転した北海道の厚岸漁協地方卸売市場に隣接する場所に、加工処理施設が着工した。同漁港に水揚げされた魚介類の加工処理が一元化され、高度な衛生管理の下で効率的かつ横断的な作業を実現する新施設は、2年後の26年2月に完成、26年度の稼働を予定している。 国の事業を活用し、同漁協が総工費約30億円をかけて整備する。建物は鉄骨造り2階建てで、延べ床面積は4319平方㍍。加工処理を行う1階は動線を一方向にして作業場を区切るなど、衛生管理を徹底した造りで、2階に事務所が入る。現在稼働する湖北地区の施設では1次、2次、畜養(貝類)の各加工をそれぞれ増築した別々の場所で行っており、非効率かついずれも築後約50年と老朽化が激しかった。 27日には、若竹2の建設場所で若狭靖町長ら来賓や設計、施工業者ら約40人が出席して地鎮祭が行われ、関係者が工事の安全を祈願した。蔵谷繁喜組合長は「水揚げから出荷まで一環した衛星管理体制を構築し、高品質なこの地域の水産物を全国に広く流通させ、さらなる厚岸ブランドの確立を目指したい」とあいさつした。
釧路新聞