アマ7冠の坂井優太、プロデビュー戦の前日計量をクリア 大橋秀行会長「ずば抜けている」 田中空、田中将吾、大橋蓮もプロ初戦
大橋ボクシングジム主催興行「フェニックスバトル117」(東京・後楽園ホール)の前日計量が24日、東京・文京区のBlue-ing!で行われ、全14選手が1回でパスした。バンタム級6回戦は2022年世界ユース選手権同級優勝を含むアマチュア7冠の坂井優太(19)=大橋=と、韓国スーパーバンタム級3位のキム・ジヨン(26)=韓国=がともにリミットより100グラム軽い53・4キロだった。 大橋ジム期待の大物ルーキー坂井がいよいよプロデビューする。 「練習してきたことを試合で出して、その流れで勝手に相手が倒れていたらいいなと思う。しっかり良い勝ち方ができればいい」 人気ボクシング漫画『はじめの一歩』のテレビアニメ版に影響を受け、保育園の年長でボクシングを始めた。社会人野球経験者で父の坂井伸克トレーナーと二人三脚でトレーニングに励み、高校では出場した全国大会すべてで優勝。高校6冠を達成した。22年11月にはスペインで開催された世界ユース選手権のバンタム級(51~54キロ)に出場。16年の堤駿斗(当時千葉・習志野高2年)、21年の堤麗斗(当時東洋大1年)兄弟に続く日本選手3人目の金メダルを獲得した。この快挙が評価され、22年のアマチュア男子の部でエリート(シニア)選手を抑え、最優秀選手賞を受賞している。 3月に大橋ジムからプロ転向すると発表。今春に兵庫・西宮香風高を卒業し、4月にB級(6回戦まで)プロテストを受けて合格した。技巧派サウスポーは「打たせずに打つボクシング」を信条とする。大橋ジムの大橋秀行会長(59)は「スパーリングでは群を抜いてよかった。本当にずば抜けている。それが試合で出るかが見もの。デビュー戦がとっても大事。アマチュアで結果を出してきているが、プロのリングはまったくの別物」と期待した。 一緒にB級プロテストに合格した大橋ジム入門同期の3選手もプロデビュー戦を迎える。ウエルター級6回戦はアマチュア5冠の田中空(23)がリミットより200グラム軽い66・4キロ、韓国同級8位のキム・ドンヨン(29)=韓国=が66・3キロ。空は「自分のスタイルを貫いて、見ているみんなが面白いと思ってくれるような試合をできるように頑張ります」と意気込んだ。 フライ級6回戦はアマチュア6冠の田中将吾(22)がリミットより100グラム軽い50・7キロ、23年東日本同級新人王の高熊龍之介(25)=松本ACE=が50・5キロだった。将吾は「自信しかない。しっかりとKOでプロデビュー戦を飾りたい。圧倒して前半で倒したい」とKO勝利を宣言した。