52歳の誕生日を迎えた藤木直人が少年心を見せたライブ「Naohito Fujiki Live Tour ver 14.0 BE FREE」
大学在学中の1995年に映画「花より男子」の花沢類役で俳優としてのキャリアをスタートさせた藤木は、1999年7月にシングル「世界の果て~the end of the world~」で音楽活動も始めた。2024年は音楽デビュー25周年という大きな節目を迎えることになり、7月6日から全国11ヶ所・12公演に及ぶライブハウスツアー「Naohito Fujiki Live Tour ver 14.0 BE FREE」を開催した。今回の放送は、藤木の52歳の誕生日となる7月19日に行われた東京・豊洲PITの模様を中心に構成されている。 【写真を見る】バンドでギターを楽しそうに弾く藤木直人 ツアータイトルに「BE FREE」というワードがあるように、今回のツアーは藤木がギターを始めるきっかけになった憧れのミュージシャン、布袋寅泰が書き下ろした新曲「BE FREE」を携えてのツアーとなっており、"最新の藤木直人"はもちろん、ギターを始めてから今までのいろんな思いが詰まった、そしてその思いを発散させたステージが展開された。 ユニオンジャック模様の衣装で登場した藤木。ライブの1曲目は青春時代を思い起こすようなノスタルジックな雰囲気を感じさせる「SEVENTEEN」。その後、「藤木直人です! 自己紹介いきまーす!」と言ってギターをかき鳴らして始まったのは「SORENA NAOHITO」。この曲は歌詞の中身はガッツリ藤木の自己紹介になっている挨拶がわりの1曲。最新シングル「BE FREE」のカップリング曲がライブ冒頭で2曲披露された。ライブ中盤では「一緒に自由になりましょう!」とファンに呼びかけ、布袋寅泰が作曲&アレンジを、藤木が作詞を手がけた「BE FREE」を披露。イントロのリフからカッコよく、疾走感のある楽曲はライブでも映える曲になっている。この曲では藤木は白いレスポールを持ち、ギターソロも楽しそうな表情で弾いている。 今回のバンドメンバーは、バンマスの円山天使(ギター)、古谷圭介(ベース)、坂和也(キーボード)、張替智宏(ドラムス)、山本哲也(マニピュレーター)といったミュージシャンが集結し、藤木はボーカル&ギターとして、一緒にバンドサウンドを作り出している。バンドサウンドというのが大きな魅力になっていて、曲によって持ち替える藤木のギターにも注目したい。 ライブ冒頭の「SEVENTEEN」では木目のエレキを、「Real Heaven」ではアコースティックギターを弾きながら、言葉の一つ一つを噛み締めるように歌唱した。 じっくりと聞かせた後は、「ここから一気に盛り上がっていこうぜ!」と煽り、白レスポールに持ち替えて「コズミックライダー」を歌唱。ファンも手拍子でしっかりと盛り上げてくれている。「湿布 × SAMURAI FUNK Special Remix」では黒のボディに白の幾何学模様が入った布袋寅泰モデルのギターが登場。「湿布」は岡崎体育からの提供曲で、"21時に寝て 4時に起きる"とか50代の"あるある"が綴られている。 MCではちょうど高校2年生の時にBOØWYを聴いてギターを始め、BOØWY、COMPLEX、布袋寅泰のソロの楽曲をコピーした思い出も語った。 今年、東京ドームでCOMPLEXのライブを生で初めて見たと明かし、そのステージで布袋がギタースタンドにセットしたガットギターを弾いていたのを見て、挑戦したくなったということで、BOØWYのカバー「JUSTY」でそれを披露。布袋モデルのギターを弾きながら歌いつつ、途中でガットギターを弾くという、切り替えのタイミングが難しそうだがスムーズに演奏し切った。 そして、寺岡呼人の提供曲「Never end」はアコギを弾きながら、スケール感のある歌と演奏でオーディエンスを楽しませた。 52歳の誕生日を迎え、円熟味を増しながらも、ギターを始めた頃の"ギター少年"の心も持ち続けていて、今も音楽を楽しんでいるのが伝わってきたライブとなった。"俳優"とはまた違う魅力が感じられるステージをぜひ味わってもらいたい。 文=田中隆信
HOMINIS